中華料理やエスニック料理など、少し加えるだけで本格的な味に近づけてくれるのが「オイスターソース」です。しかし、オイスターソースは一度にたくさん使うものではないため、冷蔵庫のポケットに眠りっぱなしになることはありませんか?
しかし、牡蠣のエキスが凝縮されたオイスターソースは、栄養素も高くて、使わないともったいないです。ここではオイスターソースの使い方や、あまったときの活用方法などについて、詳しく紹介します。
1.そもそもオイスターソースとは
オイスターソースは、海のミルクと呼ばれる「牡蠣」がベースに作られています。牡蠣の栄養が凝縮されたエキスであり、程よい甘みと酸味、牡蠣ならではの濃厚なうまみとコクを楽しむことができるでしょう。
1-1.オイスターソースは牡蠣の栄養がたっぷり
オイスターソースの良いところは、栄養価の高い牡蠣のエキスが凝縮されていることです。ウスターソースなどは、野菜をベースに作られていますが、魚介類の栄養は入っていません。しかし、オイスターソースは鉄分やマグネシウムが豊富な牡蠣から作られており、牡蠣のパワーを摂取することができるでしょう。
とくに、牡蠣に含まれる「メラノイジン」という栄養は、抗酸化作用の強い栄養です。積極的に食べることにより、活性酸素の害から身体を守り、アンチエイジング効果にも期待ができるでしょう。
1-2.オイスターソースがないときは○○を使おう!
オイスターソースは便利な調味料ですが、中華料理以外にはあまり使わないという人も多いかもしれません。そのため、一度使いきってしまうと、買いなおすのを忘れ、いざ使おうと思ったときにオイスターソースがないということも多いです。
もし、オイスターソースがない場合は「中華だしのもと」で代用することが可能です。おすすめは、「中華だしの素+醤油+中濃ソース」です。牡蠣の栄養ははいっていないものの、これによりオイスターソースに近い味とコク、うま味を引き出すことができるでしょう。さらに濃厚な味にしたい場合は、砂糖をプラスしても良いです。
1-3.オイスターソースのメリット
オイスターソースは牡蠣の栄養が取れるというメリットがあります。牡蠣は独特の味わいがあるため、牡蠣そのものの味が苦手という人もいるでしょう。そんな場合は、普段の調味料をオイスターソースに変えることにより、牡蠣の栄養を効率よくとることができます。
また、中華調味料の場合辛いことも多いのですが、オイスターソースはむしろ甘みがあるのが特徴です。そのため、子供でも安心して食べることができるでしょう。強いクセなどがない調味料でもあるので、料理の下味や隠し味に使うことも可能です。
2.オイスターソースを使ったおすすめレシピ
オイスターソースは、炒め物はもちろん、スープ、焼きそばなどの麺料理にも使われることが多く、使い道は豊富にあります。それでも、中華料理以外には使うことが少なく、冷蔵庫に余ってしまうことはないでしょうか。ここからは、手軽に作ることのできる、オイスターソースのおすすめレシピを紹介します。
2-1.さんまの缶詰で!オイスター炒め
・ニラ 1束
・椎茸 1パック
・ごま油:大さじ1
・おろししょうが:小さじ1
・オイスターソース:小さじ1/2
作り方
- ニラは5㎝、しいたけは石づきを落として食べやすい大きさにカットする
- しいたけとニラの固い部分を炒める
- 残りのニラと、サンマの缶詰を入れて炒める
- ごま油、おろししょうが、オイスターソースを合わせ、3に入れて混ぜ合わせる
もともと調理されたサンマの缶詰を使ったものなので、時短でできる簡単なレシピです。サンマだけでなく、アジやサバの缶詰を使っても良いでしょう。魚介類+オイスターソースという最強の組み合わせで、栄養もたっぷりです。
2-2.オイスターソースの卵炒め
・卵:2個
・中華だしの素:小さじ1/2
・ウィンナー、しめじなど好みで 適量
<合わせ調味料>
・オイスターソース:小さじ2 水:40ml 片栗粉:小さじ1 ごま油:小さじ1
作り方
- 卵は割りほぐして混ぜておく
- 合わせ調味料を混ぜておく
- ウィンナーやしめじなど、好みの材料をフライパンで軽く炒める
- 3に1を注ぎ入れ、完全に固まる前に2を入れて炒める 完成
オイスターソースは、卵料理との相性が良いです。ニラ玉などに使うことで、コクをアップすることができるでしょう。また、塩コショウを使わなくても、味がしっかりされるので、結果的に減塩効果にもつながります。
2-3.オイスターソースは麺類にもバッチリ
オイスターソースは「焼きそば」や「焼きうどん」にも積極的に使えます。特に、焼きそばは普段中濃ソースや、麺に付属している粉ソースを使う人も多いでしょう。しかし、普段のソースをオイスターソースに変えることにより、コクとうまみが増した焼きうどんや焼きそばができま。
作り方は簡単、ふだんの焼きそば作りの際に、粉ソースなどの分量を半量に押さえ、代わりにオイスターソースを加えます。粉ソースや中濃ソースは塩分量が多いのが特徴ですが、オイスターソースにはそこまでの塩分は含まれていません。独特のトロミが塩分の味を引き出すため、少量で味をしっかりとつけることができるのです。ダイエットや減塩中のひとにはとくに、オイスターソースを使ったレシピがおすすめです。
3.オイスターソースは薬膳にも使える
料理に欠かせないオイスターソースですが、ネギや生姜などと合わせることにより、ちょっとした薬膳ソースに変えることができます。薬膳は、臭いや味に特徴があることが多いのです。しかし、オイスターソースをベースにすれば、まろやかなコクが薬膳独特の香りなどを抑え、食べやすくなるのです。
3-1.薬味油を作るのもおすすめ
オイスターソースを使った薬膳は、ネギや生姜などの栄養価の高いもの食材と合わせるだけで、簡単に作ることができます。しかし、薬膳となる素材を、薬味油として調理するだけでも良いでしょう。
材料は「にんにく」「長ネギ」「生姜」「とうがらし」のいずれかがおすすめです。2種類を混ぜ合わせて作るといった方法でも良いでしょう。作り方は、それぞれの材料を細かくスライス、もしくは輪切りにします。それを白ゴマ油大さじ5杯程度に入れ、ゆっくりと煮たせます。熱が冷めたら煮沸消毒したビンに入れ、薬味油の完成です。普段の油よりも栄養が凝縮され、使う素材により料理のアレンジを広げることができるでしょう。
3-2.オイスターソースを使った薬膳レシピ
薬膳油は、それだけを調理に使っても栄養価が高いですが、オイスターソースを加えることにより、さらに味にコクがでます。3-1で作った薬味油に、調理の際にオイスターソースを加え、即席のオイスターソース薬膳を作りましょう。こうすることで、もともとニンニクなどの下味をつけやすい薬味油に味がプラスされ、どの料理のベースにも使いやすいオイスターソースの薬膳レシピが完成します。
また、ニンニクや長ネギを細かく切り、オイスターソースに漬け込むだけでもOKです。煮沸消毒したビンに、ニンニクや生姜のスライスなどをたっぷり入れましょう。それからオイスターソースを注ぎ入れ、1時間ほど漬け込むとオイスターソースの薬膳が完成です。これは、冷蔵庫保存であれば3カ月ほど日持ちが可能です。
3-3.薬膳オイスターソースのおすすめレシピ
薬膳オイスターソースは、中華料理にはもちろん、炒め物やスープなどに積極的に使って欲しいレシピです。ネギ、しょうがの千切りを漬ければ体を温めるソースとなり、にんにく、唐辛子を漬ければ、疲れた体を元気にするソースになるでしょう。
そのため、冬にはネギやしょうがを使ってオイスターソースに漬け込んだり、バテやすい夏にはにんいくや唐辛子を使ったものに変えるなど、季節や体調に合わせて使い分けるのが良いです。薬膳で使われる4食材は、いずれも生では食べにくでしょう。しかし、生の薬味の水分が、オイスターソースのとろみを和らげて使いやすくなり、味もさらにマイルドになって食べやすくなります。
まとめ
オイスターソースは、味噌や醤油、マヨネーズといった調味料と比べると、比較的出番は少ないかもしれません。しかし普段使っている中濃ソースや醤油ベースの料理をオイスターソースに変えるだけで、牡蠣の栄養を取ることができ、減塩効果につなげることもできます。
また、薬膳ソースは、スライスしたニンニクや生姜に、オイスターソースを漬け込むだけで完成するお手軽レシピです。いつものオイスターソースをさらりとさせ、さらに味に深みが出るレシピなので、ぜひ家庭でお試しください。
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