アボカドはすっかり日本の食卓に定着した食材です。「森のバター」ともいわれ、栄養豊富なスーパーフードとして注目されるようにもなりました。コクがあってクリーミーな口当たりは、お肉や魚、チーズなどの動物性たんぱく質とも抜群の相性です。
ただ、美味しいのは解っているけど気になるのは「カロリー」です。実はダイエットに向いているといわれるアボカドですが、食べ過ぎはよくありません。そこでおススメなのが、シンプルかつおいしく食べられる「アボカド漬け」です。アボカドを漬物にアレンジすることにより、低カロリーで美味しく食べることができます。
1.アボカドの基本情報
まずは、アボカドの基本情報を見ていきましょう。まず、アボカドは野菜に分類されるように見えて、じつは「果物」です。森のバターと呼ばれる濃厚な味には、豊富な栄養素が詰まっています。
1-1.アボカドの栄養がスゴイ!
アボカドには、カリウム、食物繊維、消化酵素やオレイン酸、ビタミンA,C,E群などが豊富に含まれています。まず食物繊維からみていくと、腸内環境を整えて便秘を改善する働きがあります。また、アボカドに含まれているカリウムは、体内に蓄積されたナトリウムを排出してくれる役割もあるので、むくみ予防にもなるでしょう。高血圧の予防にもつながるので、生活習慣病予防にも役立てることができます。
また、アボカドはねっとりした触感が楽しめる食材です。それは豊富ぬ含まれているオレイン酸によるものであり、オレイン酸は摂取することで脂肪を分解させる役割があります。特に、運動をする前にアボカドを食べれば、脂肪消化をサポートしてくれるためダイエットにも向いています。
1-2.美容効果がスゴイ!
アボカドにはビタミンEを中心としたビタミン栄養素が豊富に含まれています。ビタミンEは皮膚の新陳代謝を高める効果があり、シミやそばかすを防ぐ役割も持っています。また、ビタミンCには免疫力を高め、コラーゲンの生成を促すといった作用があります。アボカドには美肌をサポートする栄養素が豊富に含まれているので、美容効果に大きな期待ができるのです。
また、基礎化粧品などで有名なコエンザイムQ10が含まれているのも特徴です。コエンザイムQ10には、肌にハリとうるおいを与える効果があり、生活習慣予防にも役立ちます。また、リノレン酸などの不飽和脂肪酸が豊富に含まれており、これは悪玉コレステロールを抑える働きがあります。アボカドを食べることで血液の流れが良くなり、動脈硬化予防にも期待ができるのです。このように、アボカドには美容と健康をサポートする豊富な栄養が凝縮されているのが分かります。
1-3.実はカロリーが高い
アボカド1個のカロリーは、およそ220カロリーです。これは、ごはん茶碗およそ1杯分に相当します。脂肪燃焼サポートや、栄養の吸収、消化を促してくれる食材であることから、アボカドはダイエットに向いています。しかし、1個食べるとごはん1杯分ものカロリーがあるので、毎日食べ続けてしまうとカロリーの過剰摂取につながることもあるでしょう。
そのため、アボカドを食べる際には「1日判個」を目安にしましょう。栄養豊富なアボカドは食べれば食べるほど身体に良さそうにも見えますが、1日1個の量を食べ続けるのは、非常に高カロリーです。栄養素が豊富だからこそ、1日の摂取量は半分の量のアボカドで十分なのです。
2.アボカドの漬物を作ろう
アボカドの食べ方は実にたくさんありますが、カロリーが高いからこそ揚げ物にしてしまったりすると、さらに摂取カロリーの量は多くなってしまいます。そこでおススメなのが「漬物」にして食べることです。アボカド漬けはどの方法でも美味しくなるのが特徴です。しかも、アボカド漬けにすれば、さらにうま味が引き出され、アボカドの栄養素がもっとアップすることもあるのです。
2-1.アボカドのぬか漬け
アボカド漬けで、最近人気となっているのが「ぬか漬け」です。ぬか漬けはキュウリや大根などを漬け込むのが有名ですが、実はアボカドでも美味しくできます。
材料
- 固めのアボカド 2個
- ぬか床
作り方
- アボカドは縦半分にカットし、皮を包丁で剥く
- ぬか床に1を入れ、1日以上漬け込む
アボカドのぬか漬けは、実は皮を剥かずにそのまま縦半分にカットして漬け込むことも可能です。その場合、皮についた農薬を取り除くようよく洗い、漬け込み期間は2日以上置きましょう。ぬか漬けにしたアボカドは、さらに緑色がくっきりとして見た目も鮮やかです。ぬか床にある乳酸菌と混ざることにより、うまみが増したさらなる美味しいアボカドになるでしょう。
2-2.アボカドの味噌漬け
アボカド漬けは漬け込むのに1日以上掛かることも多いのですが、味噌漬けの場合は2時間ほど漬け込むだけで完成します。
材料
- アボカド 1個
- 味噌 大さじ2
- みりん 大さじ2
- 醤油 小さじ1
- ジップロック 1枚
作り方
- ジップロックに、アボカド以外の材料を入れてよくもみ込む
- アボカドは種をとって皮を剥き、厚さおよそ7mmくらいにカットする
- 1に2を入れて2時間ほど漬け込む
- 取り出すときに味噌を軽く拭き、皿に盛りつけて完成
味噌の量はお好みで調整しましょう。もともと濃厚なアボカドを味噌に漬け込むことで、さらに味がしっかりと増し、ごはんとの相性もピッタリです。また、おつまみにも活躍できる一品でしょう。アボカドは常温保存が可能なので、漬け込む際もとくに冷蔵庫に入れる必要はありません。漬け込んだ味噌だれは、使い終わったあと煮物や炒め物の調味料として使うこともできます。
2-3.アボカドの塩麴漬け
こちらは材料たった3つで出来るお手軽レシピです。
材料
- アボカド 1個
- レモン汁 小さじ1
- 塩麴 大さじ1
作り方
- アボカドは縦半分にカットし、種を取り出して皮を剥く
- ジップロックに1を入れ、塩麴とレモン汁を注ぎ、軽くもみ込む
- そのまま半日ほど冷蔵庫で寝かせて完成
塩麴は手作り品でももちろん構いませんが、市販のものを使えばさらに簡単に作ることができます。また、塩麴は冷蔵庫で保管するので、アボカドを漬け込む際にも冷蔵庫に入れましょう。そして、この塩麴漬けに限らず、アボカドを漬ける際には固めのものを選ぶのがポイントです。柔らかいアボカドだと漬け込む際に形が崩れ、変色しやすくなります。硬いアボカドは漬け込むことにより柔らかさが増し、食べるときにちょうど良い柔らかさになっていることが多いのです。
3.アボカド漬けのポイント
アボカド漬けを作る際には、硬めのアボカドを選ぶ以外にも、いくつかのポイントがあります。まずは、美味しいアボカドの選び方から見ていきましょう。
3-1.美味しいアボカドの選び方
アボカドは選び方によって味や中身に違いがあります。選ぶ際にチェックしてほしいのは次の3つです。
- ツヤがあって大きめのものを選ぶ(黒くてシワがあるのは成熟しすぎている)
- 食べる予定に合わせて色を見て買う。漬物用には濃いグリーンで硬いアボカドがおススメ
- ヘタが取れているのはNG,ヘタがしっかりついているほうが水分が豊富でおいしい
アボカドは色が濃いものほど成熟しています。カットして今日そのまま食べたい、という場合は、黒くて少し柔らかみのあるものを選びましょう。一方、漬けものなどにして食べる場合は、濃い緑色をした大き目のアボカドを選ぶのがポイントです。
3-2.アレンジで足すと美味しい調味料
アボカド漬けは、漬け込む時間が短かったり、調味料が少なかったりすると、ちょっと味が物足りない場合もあるでしょう。そんなときは、次のような調味料をプラスして食べるのもおすすめです。
- 醤油
- マヨネーズ
- オリーブオイル
- ごま油
- 麺つゆ
- ポン酢
これらの調味料は、アボカド漬けだけではなく、カットしたアボカドにただかけるだけでも美味しいです。逆にアボカドに合わない調味料としてケチャップやオイスターソースがあります。濃厚なソースはアボカドのうまみを消してしまうこともあるでしょう。
まとめ
アボカドは、そのまま食べてもうま味やコクがあり、美味しく食べることができます。パスタやサラダに使われることも多く、洋食を中心に様々なメニューがあるでしょう。
しかし、アボカドには結構なカロリーがあることを忘れてはいけません。アボカド本来の美味しさを引き出し、他の食材によるカロリーオーバーを避けるためにも、たまにはアボカド漬けにして食べるのがおススメです。アボカド漬けは1品あるだけで食卓を豊かにし、ごはんのお供やお酒のおつまみとして活躍することができるでしょう。漬け込む調味料があれば簡単にできることも多いので、ぜひお好みのアボカド漬けに挑戦してみてください。
コメント