あなたの冷蔵庫に「ゆずこしょう」はありますか?一昔前にとても流行った調味料ですが、ブームは過ぎ去りスーパーの棚や冷蔵庫の中では片隅に追いやられている感じがします。
しかしこれはとってももったいないことです。 柚子胡椒はあまり知られていない万能調味料です。鍋やお豆腐だけでなく、メイン料理のお肉やお魚、やきそばなどの主食にだって合います。今日は改めて柚子胡椒の魅力を見直していきましょう。
1.そもそもゆず胡椒とは?
ゆず胡椒の名前は聞いたことがあるけれど、そもそもどんなものなのか分かっていない人も多いようです。まずはゆず胡椒はどんなものであるのか、その中身と高い栄養素についてご紹介します。
1‐1.ゆず胡椒とはどんな調味料!?
ゆず胡椒は、ゆずと唐辛子をベースにした調味料です。細かく刻んだ唐辛子に、すりつぶしたゆずの皮を混ぜ合わせ、塩などで調理したものといってよいでしょう。発祥は九州地方であり、現在でも九州の家庭では食事の際にゆず胡椒が多く使われています。
その一例を見てみると、お刺身や鍋料理、湯豆腐や魚料理など、和食を中心に使われているようです。九州以外の場所ではあまり使われていないようですが、よく見かける場所とすればお蕎麦屋さんなどが多いでしょう。蕎麦の薬味としてゆず胡椒はピッタリです。しかしその独特の風味は蕎麦だけでなく、麺類すべてに対して相性が良いと言えます。
1-2.ゆず胡椒には抗酸化作用もある!
そもそも主な原材料となっているゆずには、高い栄養素があります。独特の酸っぱさや苦みが多いため、ゆずそのものを食用として食べられることは少ないのですが、ビタミンやミネラルが豊富なフルーツです。特にビタミンEとナトリウムの成分が高く、この二つが作用することにより抗酸化作用の効果が期待できます。
またゆずと唐辛子が混ざったゆず胡椒にはカプサイシンやナトリウムが多く含まれ、むくみを防ぎ、コレステロールの蓄積を抑えることにより動脈硬化を防いでくれます。香り高い調味料と人気のゆず胡椒ですが、その栄養素にも注目すべき食品です。
1-3.低カロリーの調味料!ダイエット中の人にもおススメ!
ゆず胡椒のカロリーはどのくらいでしょうか。これは大さじ一杯で約24kcalと言われています。マヨネーズの大さじ一杯のカロリーはおよそ100kcalなので、マヨネーズに比べるとおよそ四分の一のカロリーで済みます。
しかもゆず胡椒は少量でもパンチの利いた印象を与えてくれるので、使いすぎることはないでしょう。そのためカロリーはとても低い調味料と言うことができます。例えばカロリーが高い肉料理にマヨネーズをかけてしまうととてもハイカロリーな料理になってしまいますが、ゆず胡椒の場合ならその肉料理に使ってもさほどカロリーに変化はありません。
そのためダイエット中の方にもゆず胡椒はおススメです。ダイエット中はどうしても食事に制限がかかり、マンネリ化した食事になりがちですが、ゆず胡椒を使うことにより味にアクセントをつけ、美味しさの幅を広げてくれる効果があります。
2.ゆずこしょうを手作りしてみよう!
スーパーなどで売られていることの多いゆず胡椒ですが、市販のものは保存料や添加物が含まれている場合もあります。どうせなら栄養価の高いゆずをそのまますりつぶし、新鮮で美味しいゆず胡椒を手作りしてみましょう。
2-1.基本のゆず胡椒の作り方
〈材料〉ゆず3つほど 青唐辛子10本 塩小さじ1 お好みでゆずのしぼり汁
〈作り方〉ゆずは洗い、皮の部分をおろし金ですり下ろします。なるべく表面だけすり下ろしましょう。その後ヘタを取った唐辛子と一緒に、ミキサーにかけて滑らかにします。最後に塩を加え混ぜ合わせ、お好みでゆずのしぼり汁を入れて完成です。
これは作りやすい分量なので、お試しで作ってみたい方はもっと少ない分量で良いでしょう。また青唐辛子を細かく包丁で切る方法もありますが、かなり目や手に染みるためミキサーを使っています。包丁を用いる場合は手袋を着用しましょう。
ゆず胡椒で使われるゆずは青い実が多いのですが、完熟した黄色いゆずでも作ることはできます。青いゆずは酸味と辛味が聞いた引き締まる味のゆず胡椒ができますが、黄色いゆずの方は苦みが少なく、マイルドな味わいになります。
2‐2.ゆず胡椒を手作りするときの注意
先ほども述べたように、青唐辛子を包丁で切ったりすると汁が手に付着し、それで目をこすったりすると大変なことになります。調理の際はなるべく手袋を着用しましょう。また青唐辛子ではなく、鷹の爪でも代用できます。お試しで初めてゆず胡椒を作る人には鷹の爪を刻み、手軽に作っても良いでしょう。
作ったゆず胡椒は保存料が含まれていないので早めに食べたほうが良いでしょう。しかしゆず胡椒を長期保存したいのならば、冷凍保存がおススメです。作ったゆず胡椒は小瓶などに入れ、冷凍保存しましょう。しかも中身は固まらないので、凍っていても使いやすいです。冷凍保存は市販のゆず胡椒でもでき、およそ2年間持ちます。
3.ゆずこしょうで料理の腕がワンランクアップ!?
ではゆず胡椒を使った料理を見ていきましょう。ゆず胡椒はどんな料理にも合う万能調味料です。ちょっと味にアクセントをつけたいときに添えるだけで、素材の味をグッと引き立ててくれます。そのままゆず胡椒を食材に添えるだけでも良いですが、使い方次第でいろいろな味の変化が楽しめます。
3-1.お子様にもおススメ!「ゆず胡椒マヨネーズ」
ゆず胡椒は柚子のさわやかな香りを感じつつ、ピリッと効いた辛味が魅力の調味料です。しかしその辛さゆえ、お子様からは敬遠されてしまうこともあるようです。
そこでおススメなのが、マヨネーズと混ぜ合わせた「ゆず胡椒マヨネーズ」です。作り方はとっても簡単、マヨネーズ大さじ2に対して、ゆず胡椒とレモン汁を小さじ1ずつ混ぜ合わせます。これでゆず胡椒マヨネーズの完成です。
普通のマヨネーズに比べてゆずの風味があり、とても上品な味わいになります。辛さもとてもマイルドになり、柑橘の風味が食欲をそそります。サラダはもちろんの事、マヨネーズをかける場面になったらぜひこのゆず胡椒マヨネーズを使ってみてください。同じマヨネーズを使っているとは思えないほど、風味豊かな味わいを楽しむことができます。
3‐2.調味料+ゆず胡椒=美味しい!
初めてゆず胡椒を使う場合、最初はどの料理に使えばよいのかためらう人もいるようです。中には一度試しただけで、自分にはちょっとこの調味料は合わない…となり、そのまま冷蔵庫の奥にお蔵入りになってしまうこともあります。
しかしゆず胡椒はどの料理にも合う万能調味料、そのため人によっては合わないと感じる料理もあります。一品だけゆず胡椒を試して選り好みをするのはもったいないのです。
そこで、醤油やソースなどの調味料を使うときに、ぜひともゆず胡椒を足して食べてみましょう。お刺身に醤油をかけるときに、お好み焼きにソースをかけるときに、ゆず胡椒をプラスしてみるのです。先ほどのマヨネーズもそうですが、ゆず胡椒はどの調味料とも相性が良いのが特徴です。各調味料と合わせて食べることで、きっと自分に合うゆず胡椒の使い方が見つかるでしょう。
3-3.焼きそばやごはん、主食にもゆず胡椒
最後に、ゆず胡椒はごはんなどの主食にも合います。塩味が濃いゆず胡椒ならごはんにそのままかけて食べてもふりかけ代わりになります。また食パンにゆず胡椒とチーズをのせて軽く焼いて食べるのも美味しいです。
中でも特におススメなのは「焼きそば」です。通常ソースで味付けをすることが多い焼きそばですが、味付けをゆず胡椒と和風だし、塩コショウで調理してみましょう。名付けて「ゆず胡椒風味焼きそば」です。ソースより塩分濃度は低いですし、全体のカロリーも少なくあっさりとした味付けを楽しむことができます。
4.まとめ たまにはゆず胡椒でマンネリ化した味にアクセントを!
例えばマヨネーズやソースといった調味料は、その味自体が濃いため、使うことで素材本来の味を薄めてしまうこともあります。しかしゆず胡椒は一度に使う量は少ないため、素材の味を引き立てつつも、アクセントとして活躍できます。しかもカロリーや塩分もさほど気にする必要はありません。
ゆず胡椒の使い方というのは特に決まりはありません。自分が試したいと思った食材に、好きなように合わせれば良いのです。いつもの料理に少量合わせるだけで見た目も少し華やかになりますし、味の印象もだいぶ違ってきます。
自分なりの使い方を覚えれば、きっとあなたもゆず胡椒の魅力に惹かれることでしょう。今後は調味料の常備品として、ぜひゆず胡椒を食卓に添えてください。
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