知ってしまうと食べずにはいられない パセリの美味しさと栄養

健康

お皿の上にぽつんと残されることの多い「パセリ」の房、よく見る食後の一コマです。パセリは、サンドイッチなどに飾りのように添えられていて、誰でも一度は口にしたことがあり、誰でも一度は食べ残したことのある小さな野菜でしょう。確かにクセはあるし、歯ごたえも良いとは言えないかもしれません。

しかし、パセリの栄養や食べ方のコツを知ってしまえば、もうお皿に残すなんて考えられません。ここでは、あまり知られていないパセリの栄養について詳しく紹介します。

1.パセリのスゴイ栄養

パセリは料理をかざるものとして活用される場合が多いです。お刺身に添えられているタンポポのように、パセリがあれば見栄えがよくなるのは確かです。しかし、決して飾りではなく、しっかり食べることができる野菜です。

1-1.パセリの由来

パセリは、18世紀にオランダから日本に持ち込まれたといわれています。その頃から独特の香りと苦みが特徴であり、スープなどに使われていました。また、その香りはときとして臭い消しにも使われており、古代エジプトでは薬膳として使われていたこともあるそうです。

パセリは簡単に家庭菜園で作ることもできます。園芸店ではパセリの苗が売られているので、鉢植えで毎日水を与えれば、基本的には手間なく育てることができます。丈夫なハーブなので、室内での鉢植え栽培も可能です。

1-2.知っておこう!パセリの栄養

パセリに含まれてる栄養は次のようになります。

  • 鉄分
  • ビタミンC
  • βカロテン
  • マグネシウム

特に驚くべきことは「鉄分」が豊富ということです。そもそも野菜に鉄分が含まれていることは少ないのですが、小松菜などは有名でしょう。しかし、パセリはその小松菜の約3倍も鉄分が含まれており、摂取することで貧血予防などに役立つのです。含有量は100gあたり7.5mg。あの小さな葉っぱにそれほどの鉄分が含まれているのは驚きです。

その他にも免疫力をアップさせ疲労回復効果にも期待できるビタミンCも、野菜の中でトップクラスの含有量を誇ります。特にビタミンCは加熱調理で壊れてしまうことが多いのですが、生食できるパセリならそのような心配はありません。

そして、βカロテン、マグネシウム、そして食物繊維やカリウムも豊富に含まれています。いずれの栄養素も野菜の中ではトップクラスに含有量が多いので、ぜひ毎日食べてほしい野菜なのです。

2.おススメ!パセリの美味しい食べ方

ここからは、実際にパセリを美味しく食べる方法を紹介していきます。パセリは苦みもあってクセが強いものなので、そのまま食べるのは抵抗があるかもしれません。しかし、すこし工夫をすることで、栄養価の高いパセリを美味しく食べることができます。

以下レシピ参照https://www.olive-hitomawashi.com/column/2017/02/post-31.html

2-1.冷凍して砕く

パセリは生のものを冷凍することができます。なおかつ、冷凍したパセリは細かな葉っぱを砕くことで、いろいろな料理に振りかけることができます。

バジルのような葉っぱを砕く場合、冷凍してもハンドブレンダーなどが必要になるでしょう。しかしパセリの場合はフリーザーバックのうえからもみ込むことで、葉の部分がパラパラとくだけます。細かなパセリの調味料が売られていますが、冷凍して砕けば、その調味料が簡単に作れるのです。また、冷凍保存は生の状態のパセリと同じような栄養を含んでいるので、積極的に食べることで健康サポートにもつながるでしょう。

2-2.ドレッシングに混ぜる

パセリはドレッシングに混ぜることで風味があがります。市販のドレッシングをかける際に振りかけても良いですが、自家製のドレッシングを作る際に混ぜ合わせるのがおススメです

上記で紹介したように、まずは生のパセリをよく洗い、乾かしてからフリーザーバックに入れて冷凍しましょう。そしてドレッシングを作る際に、砕いたパセリを多めに混ぜます。和風でも中華でも合いますが、一番合うのはフレンチドレッシングです。見た目も鮮やかな緑が映えて、サラダなどを美味しくしてくれるでしょう。

2-3.みじん切りにして料理に入れる

クセのあるパセリですが、みじん切りにして料理に入れるとどの料理にもマッチします。特に、ハンバーグなどに細かく切って混ぜ合わせると、パセリの爽やかな風味が広がる美味しい一品になるでしょう。

冷凍してから砕くパセリでも良いですし、あらかじめパセリを細かくみじん切りにして冷蔵庫に保管しておくのもおススメです。野菜炒めやチャーハンに混ぜ合わせるのはもちろん、スープの上にかけたり、ドレッシングの上にまぶしたりと、いろいろな使い方ができます。

2-4.焼いたり揚げたりするのも美味しい

パセリを副菜としてとらえるのではなく、パセリそのものを1品の料理として焼いたり揚げたりすることもできます。

パセリは火を通すことで独特のクセが消えて食べやすくなります。そのため、たくさんパセリがある場合は、そのままフライパンなどで焼いて塩で食べたり、玉ねぎなどと一緒にかき揚げにするのも美味しいです。特に家庭菜園としてパセリを育てている場合、多くのパセリが取れることもあるでしょう。そんなときはぜひ、パセリに火を通して1品料理を作ってみると良いでしょう。

2-5.実は漬物と相性が良い

パセリは漬物と一緒に食べても美味しいです。生のまま食べても良いですが、おススメはさっと下茹でをすることです。こうすることでパセリ独自の苦みが減り、漬物の塩っぽさと良く合います。例えば、茹でたパセリとたくあんなら、パセリのほのかな風味が口の中に広がり、たくあんの塩味がマッチするでしょう。

また、パセリはめんつゆをつかって漬物にすることも可能です。

材料

  • パセリ 1束
  • めんつゆ 大さじ2
  • お酢 大さじ1
  • 水 大さじ1
  • 醤油、砂糖、小さじ1ずつ

作り方

  1. パセリ以外の調味料を混ぜあわせておく
  2. パセリをお湯でサッとくぐらせる程度に茹でる
  3. 2を食べやすい大きさに切り、1にまぜ合わせる
  4. 冷蔵庫で半日ほど寝かせて完成 参照https://cookpad.com/recipe/3148692

ちなみにパセリはぬか漬けにすることも可能です。その場合は、なるべく新鮮で枝の太いパセリを使うようにしましょう。パセリはキュウリなどと違い、ぬかのうま味はしみ込みにくいので、出来上がったぬか漬けは醤油などを垂らして食べた方が美味しいです。

3.パセリのちょっとした注意点

非常に栄養価の高いパセリですが、「妊娠中に食べてはいけない」といったことも見聞きします。ここからは、パセリに関する噂や注意点について見ていきましょう。

3-1.妊婦が食べてはいけないというのは本当か

結論からいうと、妊婦がパセリを食べてはいけないということはありません。むしろ、鉄分や葉酸も含まれているパセリは、積極的に食べても良い野菜といえます。
ただ、イタリアなどでは妊娠中はパセリを食べないように注意喚起がされています。その理由としては、パセリの栄養素の中に子宮を収縮させるアピオールという成分があるからです。しかし、日本の場合、厚生労働省がチェックしたところ、赤ちゃんに害を及ぼすほどのアピオ―ルは含まれていない、という調査結果が出ています。そのため、問題はないといえますが、一応妊婦さんは一日に何束ものパセリを食べるといったことは控えた方が良いでしょう。
参照 https://tromolo.jp/mother/paseri/

3-2.輸入物のパセリは生食しない方が良い?

日本におけるパセリは、ほぼ100%国内生産されています。生産地としては長野県が一番多く、次いで千葉県、静岡県となっています。農薬基準を満たした国内のパセリは、軽く洗っただけで生食できるでしょう。
しかし、一部のパセリは海外から輸入されることもあり、過去にはこうした問題が起こったこともありました。
検疫所におけるモニタリング検査の結果、米国産乾燥パセリからクロルピリホスを検出したため、当該検出値を生パセリに換算したところ、パセリの基準値を超えるものであった。
参照https://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/08/h0803-2.html
現在は輸入物のパセリでも安全基準を満たしていますが、やはり新鮮な状態のパセリを輸入するには、ある程度の保存料を使わないと難しいでしょう。そのため、生食したり、漬物やサラダとして使ったりする場合は、やはり国内産のパセリを使ったほうが安全といえます。

まとめ

普段はわき役として見られることの多いパセリですが、あの小さな葉っぱのなかにはものすごい栄養が凝縮されています。生で食べるのは難しいため、栄養食品として野菜ジュースやサプリメントなどにパセリが使われていることも多いのです。
しかし、せっかく栄養が凝縮されているのであれば、ぜひパセリのまま食べてみましょう。冷凍して砕いておけば、何かの料理にサッと振りかけることもできます。また、パセリを一般的な野菜と同じように、焼いたり揚げたりして食卓に出すのもおすすめです。飾りとして捨ててしまうのはもったいない、ぜひパセリを日常の食卓に取り入れてみましょう。

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