いつもより緑が濃く、パリッとした外葉に包まれた旬のレタスは、中の巻もしっかりしていて重みがあります。レタスの基本的な食べ方は生で食べるのが一番でしょう。サラダにすると色鮮やかで、見た目のボリュームも満点です。
レタスは生でちぎり食べるのが最もおいしい食べ方かもしれませんが、値段の安い旬の時期に試してほしいレシピがあります。それは「レタスの漬物」です。レタスのシャキシャキ感を楽しみつつ、いつもとは違うレタスを楽しめる漬物は、ぜひ多くの人に試してほしいレシピなのです。
1.知っているようで知らない、レタスの基本情報
季節を問わずスーパーで売られているレタスですが、その栄養素や種類、旬の時期などは知らない人が多いかもしれません。レタスは水分量が多く栄養は少なめと言われていますが、実は身体に必要な栄養が詰まっています。
1-1.レタスの基本的な栄養
レタスはその種類によって若干栄養が違います。まずは一番売られていることが多い「結球レタス」をベースに栄養を見ていきましょう。結球レタスに含まれている栄養はβ-カロテン、ビタミンC、E、カルシウム、鉄、カリウム、食物繊維があります。りっぱな緑黄色野菜であり、生で食べることができるので、その栄養をあますことなく体に取り入れることができるでしょう。
ちなみに、レタスは包丁で切るのはよくない、ということを知っていますか?これは見た目のボリュームが減るだけではなく、包丁でレタスをカットすることにより繊維を断ち切ってしまい、栄養が流出しやすくなるためです。また、鉄の包丁ではレタスの葉が酸化し、茶色くなりやすいともいわれています。そのため、レタスを調理するときは手でちぎった方が良いのです。
1-2.こんなにある!レタスの種類
レタスは丸い形のもの以外にも、リーフレタスと呼ばれる葉っぱが主なものもあります。ではレタスの種類やその栄養などを見てみましょう。
- 結球レタス
もっともスーパーなどで売られているレタスです。βカロテンやビタミンA、ビタミンE、鉄分を多く含んでいます。そのまま生で食べても良いですし、チャーハンなどの炒め物に活用しても良いでしょう。
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リーフレタス
葉が開いているちょっと長めのレタスです。サニーレタスという名称のほかに、グリーンリーフやフリルレタスと呼ばれることもあります。結球レタスよりもカリウム、カルシウム、ベータカロテンが多く含まれているのが特徴です。サラダにはもちろん、巻物レシピに大活躍するでしょう。
- サンチュ(茎レタス)
茎レタスと呼ばれる種類は、焼き肉などで用いられるサンチュが代表です。サンチュはほかのレタス同様、βカロテンや食物繊維が豊富ですが、ビタミンKが多く含まれている特徴があります。焼き肉を包むのはもちろん、あえ物や炒め物としても活用できるでしょう。
1-3.レタスを使ううえでのデメリットとは
レタスは日常的に食べられる食材ですが、よく使われる野菜なだけに、次のようなデメリットもあります。
- 量が多くて一度に食べきれない
- 長期保存ができない、茶色くなる
- サラダ以外の食べ方が思いつかない
たしかに、レタスは購入した日に食べる方が新鮮さを保つことができるでしょう。しかし、大きいレタスを1玉買ってしまうと、サラダでは使いきれないということがあります。煮物や揚げ物に活用することは難しく、余ってしまったレタスを放置して、いつの間にか茶色く変色していたなんてこともあるでしょう。そんなときこそレタスを漬物にするのがおすすめです。
2.レタスを漬物にしよう
漬物というと、根菜類をイメージする人が多いかもしれません。また、浅漬けでもキャベツやかぶなど、スタンダードな野菜を思い浮かべるでしょう。しかし、レタスも工夫次第で美味しい漬物になるのです。
2-1.レタスの漬物 簡単レシピ
材料
- レタス1玉
- 刻みこんぶ 10グラム
- 鷹の爪小口切り 1本分
- 塩 小さじ2分の1
- お酢 小さじ2
- 砂糖 小さじ2分の1
作り方
- レタスは手でちぎり、軽くざく切りにする
- 刻み昆布を軽く洗う
- ポリ袋にレタス、刻み昆布、赤唐辛子、塩、酢、砂糖を全部入れて混ぜ合わせる
- 空気を抜くようにして軽くポリ袋を縛り、冷蔵庫で2時間ほど寝かせて完成
非常にスピーディーで簡単にできる漬物レシピです。炒め物とは違って、レタスの色合いやシャキシャキ感もしっかりと残すことができます。また、塩でしんなりさせる効果もあるので、大きなレタスもカサが減り、あっという間に食べられるでしょう。
2-2.レタスのめんつゆ漬物
材料
- レタス1玉
- めんつゆ 大さじ3
- 柚子胡椒 適量
作り方
- レタスは手でちぎり、食べやすい大きさにする
- ビニール袋に1を入れ、めんつゆと柚子胡椒を入れる
- やさしくうえからもみこむ、冷蔵庫で1時間ほど寝かせて完成
こちらもビニール袋で簡単にできる、レタスのスピーディーな漬物です。漬物でもありサラダとしても楽しめるので、何か一品足りないときにサッとできるのが良いでしょう。たくさんあるレタスでも、ビニール袋に入れてもみこめば、徐々にカサが減ってきます。また、めんつゆだけでなく、漬物用の塩を使っても簡単にできます。レタスは塩気のある調味料と混ぜることで、葉がしんなりとするのでたくさん食べられるでしょう。レタスが安い時期に、ぜひ試してみてはどうでしょうか。
2-3.レタスのぬか漬け
材料 レタス1玉、ぬか床
作り方
- レタスは芯を残した状態で4つに切る
- ぬか床にレタスを入れ、葉の間にぬかがしっかりと入るようにする
- 一晩以上ぬか床に漬け込む
- 取り出したレタスはぬかをしっかりと洗い流し、刻んで水けを絞って完成
レタスはぬか漬けにすることも可能です。意外なレシピですが、新鮮なレタスが手に入ったらぬか漬けにするのも良いでしょう。また、結球レタスだけではなく、サンチュなどの茎レタスをぬかに漬けるのもおすすめです。ただ、レタスのぬか漬けは非常に水分が出やすいです。レタスを入れたぬか床は、その後水分を取り除くといったケアを丁寧に行いましょう。
3.レタスを使うときのちょっとした注意点
レタスは、漬物にしてカサを減らせばたくさん食べることができるでしょう。どのレシピも辛いといったことはないので、子供にも大好評です。ただ、それでもレタスを買った後にすぐに使わない、余ってしまう、ということもあるでしょう。ここからは、レタスを使う上でのポイントをいくつか紹介します。
3-1.レタスの正しい保存方法は?
レタスは基本的に日持ちしない野菜です。どれだけ新鮮なレタスを買っても、鮮度が落ちると苦みが強くなり、外葉が茶色く変色してしまうます。そのため、購入したらなるべく3日以内に使い切ることが大切です。
それでもレタスを保存したいときは、水けをよく切ってビニール袋に入れて保存するのが良いでしょう。また、手間がかかるものの、キッチンペーパーを湿らせて芯に水を含ませると、より長持ちします。それでもせいぜい3~4日が限度なので、レタスは早めに食べることが大切です。
3-2.レタスの外側の葉っぱの食べ方は?
レタスの外葉は、固くて少々食べにくいことが多いです。そのため、外の葉は捨ててしまう人も多いかもしれません。しかし、レタスの外葉はキャベツ同様に栄養が凝縮されており、捨ててしまうのは勿体ないのです。
そこでおすすめは「炒める」「漬物にする」という方法です。外葉だけを取り、食べやすい大きさに切ってごま油と醤油で炒めるだけで、シャキシャキした野菜炒めの完成です。レタスの食感を残すためにも、炒めすぎには注意しましょう。そして、外の葉は漬物にもあっています。内側の葉っぱよりも程よい硬さがあるので、漬物にした際も歯ごたえをしっかりと残すことができるでしょう。外葉を捨てる前に、ぜひ炒め物や漬物にアレンジして食べてみてください。
まとめ
レタスの旬は春から初夏にかけてです。旬の時期が長いため、この頃になると一玉100円程度で買えることも多いでしょう。しかし、安いからと言ってレタスをたくさん買ってしまうと、長期保存ができないために傷んでしまうこともあります。
そんなときこそ、ぜひレタスの漬物に挑戦してください。レタスの漬物は、基本的に「ビニール」「漬け込み液(塩)」があれば簡単にできます。もみこんで冷蔵庫で寝かせればできるので、時短レシピとしても活用できるでしょう。
ただ、レタスの漬物は、サラダ同様に生です。カサが減って炒めたようにも見えますが、火は通っていないので日持ちはしません。できれば作ったその日にすべて美味しく食べ、鮮度のあるレタスを楽しみましょう。