きのこの正しい保存方法で、豊かな味と香りを楽しもう 

作り方

きのこは副菜の王様です。人によっては「きのこ大好き!きのこがあればご飯が何杯でも食べられる!」といった人もいるでしょう。きのこの独特な香りや歯ごたえは、野菜にはない独特の美味しさがあります。

きのこは買った日に調理をし、早めに食べることで風味を損なわず美味しくいただくことができます。しかし1パックを一度に食べるとなるとちょっと大変だったり、大袋に入ったきのこを数日に分けて食べたいときもあったりするでしょう。ただしきのこ保存方法は種類によって違いがあります。今日はきのこの上手な保存方法を詳しく見ていきましょう。

1.まずは新鮮なきのこを選ぼう

きのこは種類によって保存方法に違いがあります。しかし購入した時点できのこが痛んでしまっていては、いくら上手に保存をしてもおいしく食べることはできません。

きのこ肉厚でカサの裏が白いものをえらびましょう。安売りのしいたけなどでよく見かけるのが、カサの裏が黒っぽくなってしなびている状態のきのこです。だんだん痛み出しているサインなので、その日に食べないのであれば避けたほうが良いでしょう。基本的にきのこ全体がシャキッとしており、ふっくらと厚みのあるきのこを選びましょう。

1-1.きのこは洗わないのが鉄則

みなさんは購入したきのこを洗っていますか?野菜などは調理前に洗うのが鉄則ですが、きのこの場合一部を除いて洗わないことが大事です。

きのこを洗わない理由としては次のようなことが挙げられます。

  • 洗うことで風味、味わいを失ってしまう
  • きのこの多くは室内でのクリーン栽培、そもそも雑菌や汚れはついていない
  • 洗うことで劣化する

どうしても気になる、おがくずが付いているといった場合はキッチンペーパーで拭くのが良いでしょう。

また「なめこ」の場合はぬめり部分が酸っぱいことがあり、軽くザルなどで洗ったほうが良いです。そして「マッシュルーム」はサラダにおいて生調理をすることもあります。そのような際は軽く洗うことがおすすめです。

1-2.きのこは冷蔵か冷凍保存しよう

基本的にきのこは常温保存にはあまり向いていません。冬などの寒い時期や寒い地域では常温保存も可能ですが、きのこは「菌類」でもあり、気温が高いことにより菌糸と呼ばれる白っぽい組織が発生しやすくなります。菌糸を食べたからと言って直接健康に害が出るわけではありませんが、菌糸が発生したきのこは風味が劣り、しなびてしまうことが多いです。そのため冷蔵庫や冷凍庫に保存して菌糸の発生を防ぐことが大切です。また菌糸が発生したきのこは、緑や黒っぽいカビも生えやすくなり注意が必要です。

2.きのこ別、保存方法を見ていこう

ではここで、きのこの種類によって正しい保存方法を見ていきましょう。基本的にきのこの多くは湿度を嫌い、高温な場所での保存は向いていません。またきのこによっては冷凍保存をすることで長期間の保存をすることもできます。

2-1.しいたけの保存方法

しいたけは湿気を嫌います。常温でしいたけを保存しておいたらカサの部分が黒くなってしまった、なんていう経験はないでしょうか。

しいたけは湿気を避けるためにキッチンペーパーや新聞紙などでくるみ、冷蔵庫の野菜室で保存することがおすすめです。しいたけをそのままポリ袋やラップで保管してしまうと、あっという間に湿気が貯まって痛む原因になるので注意しましょう。

2-2.ぶなしめじは冷凍も可

スーパーで常に常備されているぶなしめじ、安売りで2パックセットで販売されていることも多く、副菜や主菜の材料として重宝しますよね。

そんあぶなしめじも湿度が苦手であり、保存する場合は新聞紙などに包み、野菜室で保存するのがおすすめです。またぶなしめじは冷凍保存にも適しています。冷凍する場合は石づきをカットし、バラバラの状態にしてジッパー付きの保存袋に入れましょう。冷蔵でも冷凍でも、洗わないで保存することが大切です。冷蔵では1週間、冷凍では最長で一ケ月の保存が可能です。特に冷凍保存はバラバラの状態なので、調理する際もそのまま炒めたり茹でたりすることができて便利です。

2-3.まいたけの保存方法

天ぷらにすると風味が増し、独特の歯ごたえでファンも多い「まいたけ」ですが、きのこの中でも傷みやすいものです。

まいたけの保存方法水けを拭いてラップに包むことそれから野菜室に保管します。ほかのきのこと違いラップに包むのがポイントです。まいたけの場合新聞紙などに包んでも良いのですが、外気の湿度を取り込みやすいきのこなので、ラップで外気を遮断しておいた方が良いでしょう。

また冷凍保存も可能です。石づきを切り落とし、小分けにした後にジッパー袋に保存します。こうすることで1ヶ月ほ保存が可能です。調理の際は凍ったまま使うことができますが、天ぷらなどの揚げ物にする際はついた霜がはねることがあります。その際は自然解凍し、水分をペーパーでしっかりと取り除くようにしましょう。

2-4.えのきは凍らせて「えのき氷」にも

お味噌汁や炒め物など多くの料理に使う事のできる「えのき」、栽培方法としては低温方法なので、常温ではなく冷蔵庫に入れておくことが大切です。しかし買った状態でそのまま冷蔵庫に入れてしまうと、すぐに茶色っぽくなってグッタリしてしまいます。そのため買ったらすぐに袋から取り出し、新聞紙に包んでポリ袋に入れましょう。こうすることで湿度から身を守り、スーパーの袋ではおよそ3日しか持たないえのきが、新聞紙+ポリ袋だとおよそ一週間も新鮮な状態を保つことができます。

またえのきを同量の水でミキサーで粉砕し、それを煮込んだ後に氷の型に流し込むことにより「えのき氷」ができます。えのき氷は脂肪の吸収を抑えてくれる効果があり、ダイエットや便秘改善に効きます。きのこ保存方法としても便利ですし、凍ったまま味噌汁やスープに放ることもできて調理の手間も省くことができます。

3.旨みと保存期間が増す、「干しきのこ」の作り方

冷蔵や冷凍保存ができるきのこですが、干しシイタケが代表的なように「干す保存方法もあります。干しきのこ保存期間が延びるだけでなく、うま味が増したり出汁としての使い方もできたりします。方法も至って簡単なので覚えておきましょう。

3-1.基本的な干しきのこの作り方

きのこの多くは干すことができます。しいたけはもちろん、まいたけ、しめじ、えのきも干しきのことして活用することができます。

まずは石づきを取り、きのこをバラバラにした状態でザルなどに広げます。それを天気の良い日にベランダなどにおいて日干しをすれば完成です。およそ5時間ほど干せばきのこの水分も抜け、天日干しができます。ただこの状態だと冷蔵庫に入れても5日ほどしか持ちません。長期保存が目的ならば、天日干ししたきのこをシッパー袋に入れて冷凍させましょう。こうすることで一ケ月もの長期保存が可能になります。

3‐2.干しシイタケの作り方

また干しきのこの代表といえば「干ししいたけ」があります。スーパーで売られていることが多いですが、立派な干ししいたけだと千円以上することも多く、結構なコストが掛かります。その点手作りで干ししいたけを作ってしまえば、コストも掛からず風味豊かなしいたけ料理を楽しむことができるでしょう。

作り方は簡単です。買ってきたしいたけの水分や汚れをキッチンペーパーで拭き取り、日の当たる場所に4日~1週間ほど干しておきます。やや小さめの干ししいたけになりますが、しっかりと干すことにより水分が抜け、ビタミンたっぷりの干ししいたけになるでしょう。

干ししいたけはもちろん、天日干ししたきのこの多くは、生のそれに比べてビタミンや食物繊維が増えます。うま味成分も増して歯ごたえも良くなるので、ぜひ干す手間を加えておいしさや保存期間をアップさせましょう。

まとめ

きのこは魚や肉に比べると主役になることは少ないでしょう。しかしきのこに含まれているビタミンや食物繊維は主菜に負けず豊富であり、食べることで代謝アップによるダイエット効果、お通じの改善、免疫力アップといった素晴らしい健康効果があります。また100g食べてもおよそ20カロリーと身体に負担がなく、日本人に不足しがちなミネラルや食物繊維も豊富に含まれています。

野菜や肉、魚といった食材に比べると、購入する優先順位がきのこは低いかもしれません。しかし低カロリーなのにこれほどの栄養が詰まっている食材はなかなかありません。ぜひきのこを日常に常備し、種類によって正しい保存方法を実践し、いつでも食べられるよう工夫してみましょう。

 

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