漬物で健康的な体を手に入れる!知られざる漬物パワーとは!?

健康

漬物は日本が誇る歴史ある食べ物であり、古くから保存食として親しまれていました。冷蔵庫がある現在は保存食のイメージは少ないものの、ごはんには欠かせないおかずとして人気ですよね。 しかし漬物というと「塩分が多く高血圧の原因になる」「体が冷える」といったマイナスのイメージを持っている方も多いようです。果たしてそれは本当なのでしょうか。

しょっぱくて体に悪い…!?漬物に関しての勘違い

さほど塩分は気にしなくて良い!漬物の種類を選ぶのもコツ

大人が一日に摂取する塩分は一日約10グラムまでと推奨されています。では大人が一日に食べる漬物には、大体どの程度の塩分が含まれているのでしょうか。 まずは漬物の中でも比較的塩分が高い「ぬかみそ漬け」を見てみましょう。定番のキュウリのぬかみそ漬け100グラムに含まれる食塩は「5.3グラム」と、一日の大半の塩分が含まれています。一方あまり塩分が含まれていないとされる「浅漬け」の漬物で見てみると「2.8グラム」とぬかみそ漬けの約半分です(5訂日本食品標準成分表 講談社より) そう考えるとぬか漬けの漬物より、塩分が気になる場合は「浅漬け」の漬物を選んだ方が良いことになります。しかし近年における市販の漬物は、塩分を気にする世論を反映し、昔に比べるとだいぶ塩分は控えめに作られています。 しかも漬物の原料である「野菜」には、血圧上昇を防ぐ「カリウム」が多く含まれています。塩分には血圧を上げる作用を持つナトリウムが含まれているのですが、野菜に含まれるカリウムがナトリウムの排泄を促す役目を持っているのです。 そのため漬物以外でも塩分が多いと言われるカップラーメンなどを食べたときのナトリウム摂取量と、漬物を食べたときのナトリウム摂取量では前者の方が高血圧の原因となります。 こうしたことから、膨大な量のしょっぱい漬物を摂取しないかぎり、漬物は毎日食べた方が体には良いことが分かっています。

体を冷やさない美味しい漬物の食べ方

漬物を食べると「体が冷える」と言う方もいます。確かに生野菜を使った漬物は温野菜に比べると体を冷やす効果もあり、保存するときも冷蔵庫に入れるため体が冷えてしまうかもしれません。 しかし生野菜は調理された温野菜に比べると、野菜の組織が破壊される前に食べることができるので水分量も多く、血液をサラサラにする効果があります。そのため漬物を食べるとかえって血行が良くなり、体の血流が良くなるといった効果もあります。 そのような効果を得るためには食べ方にコツがあります。「常温で食べる」「季節の野菜を食べる」「よく噛むこと」の三つです。 冷蔵庫で保存されていた漬物は、食べる30分前には常温に出しておくことで漬物の温度を上げ、食べたときに体が冷えることを予防できます。また真冬に夏の野菜(キュウリやなすなど)を摂取すると体が冷えるので、冬が旬の野菜を摂取しましょう。季節に育った野菜というのは、その時期によって体に良い作用を高めてくれます。 また漬物はよく噛まないと消化が悪く、体を冷やしてしまうこともあります。よく噛んで食べることで体の体温もあげ、消化吸収を高める効果も期待できます。

こんなにある!美味しい漬物がもたらす体に良いメリット

shutterstock_130149815では次に漬物を食べることによりどんなメリットがあるのか調べてみましょう。ごはんのお供としてちょこんと添えられていることが多い漬物ですが、毎日食べることで思いがけないメリットがあるようです。

漬物の代表、ぬか漬けのパワーとは

昔からある漬物の代表格と言えば「ぬか漬け」です。これは米ぬかを乳酸菌により発酵させた、いわゆる「ぬかどこ」に野菜をつけて作った漬物を言います。 野菜には多くのビタミンが含まれていますが、切ったり調理したりすることでその多くが失われていきます。しかしぬか漬けにすると、ぬかどこに含まれている「ビタミンB1」がさらに野菜に凝縮され、ビタミンの含有量が増します。例えばナスのぬか漬けを作った場合、一日ぬかどこにつけておいただけでもビタミンB1は生の状態から二倍に増えます。 ビタミンB1は肌や髪の再生を促し、血液の巡りをよくしてデトックス効果もあります。さらにぬかどこに含まれる乳酸菌も手伝って腸内環境を良くしてくれるので、毎日ぬか漬けを食べることによりダイエットや美容効果に期待ができます。

野菜がたくさん取れる浅漬けにもメリットはたくさん

塩や昆布などで簡単に作ることができる浅漬け。作るときはたくさんの塩を使うイメージがありますが、実は浅漬けの塩分は野菜の水分とともに流失してしまうため、食べるときに摂取する塩分はわずかと言われています。そのため塩分は少なく野菜をたくさん摂取することができるのでとってもヘルシーです。マヨネーズやドレッシングをかける必要もないので、野菜の本来の味を楽しむこともできます。 さらに長時間漬け込んだ漬物というのは野菜に含まれるビタミンCがだんだん減少していきますが、30分ほどもんで漬け込むだけでできる浅漬けは、ビタミンCの含有率も高いのが特徴です。しかも浅漬けは野菜をギュッと凝縮して作るケースが多いので、サラダや炒め物といった野菜より量を多く食べることができ、ビタミンが多く含まれたまま摂取できるメリットがあります。

漬物はサラダよりもメリットがある!?

冷蔵庫がなかった昔の時代、漬物は保存食としてどの家庭にも多く用意されていました。しかし冷蔵庫が普及した現在、塩やぬか床でつけたしょっぱい漬物はだんだんと姿を消し、野菜をカットしてドレッシングをかけただけで食べられる「サラダ」のほうが普及していきました。 確かにサラダの場合、野菜をカットしてお皿に盛っただけで出来上がりなので手間がかかりません。しかも多種多様なドレッシングやソースにより、味付けも多様化できるので飽きることもありません。 しかしサラダの場合、意外とドレッシングに多くの塩分や油分が含まれており、漬物よりもカロリーが高い場合が多いのです。しかもちぎっただけのレタスといった葉野菜の場合、根菜を中心とした漬物に比べると野菜の摂取量は驚くほど少なく、体に必要な栄養素が取れないケースもあります。その点漬物は野菜が凝縮して作られており、少量でもしっかりと野菜を摂取できます。 最近では漬物もサラダに負けず、様々な味が楽しめる市販の素なども売られています。そのような商品を利用し多くの漬物のバリエーションを楽しんでみてはいかがでしょうか。

美味しい漬物を作るときのコツ

shutterstock_454567801ではそんな体に良い漬物、市販のものを購入するのも良いですが、やはり手作りの漬物のほうが新鮮でおいしく、自分の好きな野菜をチョイスして食べることもできます。 ここでは自分で美味しい漬物を作るコツをご紹介します。

ぬか床がなくても大丈夫!?市販品も利用し、美味しいぬか漬けを作ろう

ぬか漬けを漬けてみたい、そう思っても「面倒くさい」「大変そう」などと感じてしまう人も多いでしょう。確かに朝晩一回ずつかき混ぜたり臭いがしたりと、やってみると結構大変な思いをする方も多いようです。 まずは全くの初心者なら市販品で売られているぬか床を利用するのもアリです。即席でできるぬか漬けの素、といった商品も多数ありますから、まずはぬか床がどんなものなのか市販品から試してみても良いでしょう。これは密閉容器にぬか床を入れ、お気に入りの野菜を漬け込んだらぬか漬けができる簡単レシピです。 市販のぬか床に慣れてきたら、自分で米ぬかやあら塩、昆布やトウガラシを用意しぬか床づくりに挑戦してみましょう。混ぜ方や材料の分配によって微妙に味も変わってくるぬか床ですが、市販のぬか床と違い自分なりの味わいが出てくるので楽しいでしょう。 ぬか漬けは漬物の中でも乳酸菌や酵母菌がたっぷり入った健康に良い発酵食品です。手間がかかる分体とって良いことも多いので、ぜひ簡単なぬか漬け作りから挑戦してみてください。

一分でできる!?美味しい浅漬け

浅漬けは漬物の中でも一番簡単に作ることができ、手間も時間もかからない人気レシピです。最近では市販の浅漬けの素もたくさんの種類があるので、たくさんの味を楽しむことができます。 浅漬けの作り方はさまざまありますが、おススメなのは「ビニール袋」「塩昆布」そして「野菜」の三つがあればできてしまう浅漬けレシピです。 これは適当に切った野菜(キュウリや茹でキャベツなどがおススメ)をビニール袋にいれ、多めに一つまみした塩昆布でもみこむ方法です。ビニールに二つの材料をいれて揉むだけなので、調理方法としてはたった一分でできます。その後冷蔵庫に入れ30分以上冷やしましょう。昆布のだしと塩が利いた美味しい浅漬けができ、時間のない方でも簡単に作れてたくさん野菜がとれます。

漬物を食卓に添え、健康的な体を手にしよう

shutterstock_305525690忙しい現代人はどうしても加工食品や外食に偏りがちです。しかしそうした食生活を送ることでビタミンやミネラルが不足し、結果的に体の免疫が衰え、成人病と言われる命にかかわる病気につながりかねません。 野菜には成人病を抑制するビタミン、ミネラル、食物繊維などが豊富に含まれており、大人であれば野菜を一日あたり300グラムは摂取したいものです。 今日ご紹介したように漬物は野菜をギュッと凝縮したおかずであり、小鉢によそっただけでも一回で50グラムから150グラム程度の野菜を摂取することができます。これを食事のたびにごはんのお供として添えることができたら、大人が摂取したい野菜の量にもグッと近づくことができるでしょう。 調理方法や野菜によって味付けも変わる漬物。市販品の漬物もうまく利用し、さまざまな味や歯ごたえも楽しみながら漬物を食卓に添えていきましょう。

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