小さな瓶でお店の味になる ワインビネガーの使い方と代用品

健康

ちょっとおしゃれな洋食風のレシピに「ワインビネガー」が登場することはないでしょうか。ワインビネガーは名前こそ見たことがあるけれど、実際に使ったことのある人は少ないかもしれません。そのため、キッチンや冷蔵庫にワインビネガーがある、という家庭も少ないでしょう。

ワインビネガーがあれば、洋食屋で食べるあの味を再現することができます。しかし、買っても結局一回しか使わなかった、そういうこともあるかもしれません。それならば、ワインビネガーが必要な時、家庭にある調味料を使ってワインビネガーを代用にすればよいのです。ここでは、ワインビネガーを使ったレシピや、代用する方法などを紹介します。

1.そもそもワインビネガーとは

ワインビネガーとは、簡単にいうとぶとう酒をベースにしたお酢ですイタリア料理やフランス料理には欠かせない調味料であり、欧米では一般家庭に必ず常備してある調味料でしょう。まずは、ワインビネガーについてもう少し詳しく見ていきましょう。

1-1.ワインビネガーには「赤ワイン」と「白ワイン」の2種類がある

ワインビネガーはぶどう酒をベースにしたお酢なので、通常のぶどう酒のように「赤ワイン」と「白ワイン」があります。簡単にいうと、赤ワインビネガーは「赤ワイン+お酢」であり、白ワインビネガーは「白ワイン+お酢」です。赤ワインビネガーは、肉料理のソースとして活躍できるほか、パスタソースとしても活用されることが多いでしょう。白ワインビネガーはあっさりしているため、マヨネーズなどと合わせてサラダのドレッシングとして活用することができます。レシピ本に書かれているときは「白ワインビネガー」や「赤ワインビネガー」など、白か赤かしっかりと明記されていることが多いです。ただ、どちらか明記されていない場合は、どっちのワインビネガーを使っても大丈夫です。赤を白で代用したり、その逆であっても、料理が非常にまずくなってしまう、ということはまずありません。

1-2.さすがワインとお酢!栄養価が高いのも特徴

ワインビネガーにはたくさんの健康をサポートする栄養が含まれているのも特徴です。まずは、ワインには豊富な「ポリフェノール」が含まれています。ポリフェノールには疲労回復効果、ガン予防、抗酸化作用などが期待できます。また、ポリフェノールには「ビタミンC」「ビタミンE」「カロテノイド」といった植物由来の抗酸化物質が豊富に含まれており、活性酸素を抑制する効果もあるのです

また、ワインビネガーに含まれる「お酢」にはクエン酸が含まれており、食欲を増進したり、唾液の量を増やして消化吸収をサポートする役割があります。また、お酢には昔から疲労回復効果があり、一日スプーン一杯のお酢を飲むことによりさまざまな健康効果があります。ワインビネガーはお酢のなかでも飲みやすい味として親しまれており、欧米人のなかには健康飲料としてワインビネガーを毎日少量ずつ飲んでいる人も多いのです。

1-3.美容効果も高い!

ワインビネガーは美容効果が高いお酢としても知られています。年齢が上がるにつれ、ストレスや日焼けなどによって体内の活性酸素が活発になり、シミやシワなどが肌に出て老化現象が進んでしまいます。しかし、ポリフェノールを豊富に含んだワインビネガーは、体内で活性化酸素と戦ってくれるため、生活習慣病の予防のほかに、アンチエイジング効果にも期待ができるのです

そしてお酢は摂取することにより、筋肉中の活力源であるグリコーゲンを増やす作用があります。筋肉をつけやすい作用があるということは、適度な運動と併用することで体内の脂肪を減らし、ダイエット効果にも期待ができます。ワインビネガーを意識してとることにより、美肌効果やダイエットにも役立てることができるでしょう。

2.ワインビネガーがないときは代用しよう

ワインビネガーは、スーパーやデパート、リカーショップなどで手に入ります。しかし、種類が豊富なことも多く、小瓶から大瓶、肉用のものや高級ワインビネガーなどもあるでしょう。初めてワインビネガーを使う人にとっては、何を選んでよいか分からないこともあるかもしれません。そんなときは、ぜひ家にあるワインを使い、ワインビネガーの代用を作ってみましょう。

2-1.赤ワインビネガーの代用

最も簡単な赤ワインビネガーを作る方法としては、「酢」+「赤ワイン」=赤ワインビネガー』です。お酢は穀物酢でも米酢でも構いません。また、ワインの種類ももちろん関係ないです。分量は1対1で構いません。

しかし、赤ワインがない、という場合もあるでしょう。そのようなときは「ウスターソース」+「酢」でも代用可能です。ウスターソースはたくさんの野菜や果物をベースにしているため、赤ワイン同様にポリフェノールが豊富であり、コクがあります。ウスターソースを使うことにより、赤ワインのようなフルーティーな風味のある赤ワインビネガーを作ることが可能です。また、「お好み焼きソースやとんかつソース」+「黒酢」でも、赤ワインビネガーの代用が可能です。本当の赤ワインビネガーとはちょっと風味が違うものの、バルサミコ酢と近いソースができるでしょう。

2-2.白ワインビネガーの代用

白ワインビネガーも、基本的には「酢」+「白ワイン」=『白ワインビネガー』となりますまた、白ワインビネガーはお酢をベースにした味わいなので、レシピに「白ワインビネガー少々」とあれば、お酢だけで代用しても構いません。日本での穀物酢や米酢のことを、スペインではワインビネガーということもあり、白ワインビネガーの場合はワインが含まれていなくてもそれほど影響はないのです。

また、白ワインがない場合は「酢」+「日本酒」=「白ワインビネガー」として活用することも可能です。日本酒や料理酒の場合は、やや独特の香りがすることもありますが、火を通した料理の場合はアルコール分が飛ぶので気になりません。ドレッシングソースとして活用する場合も、お酢をやや多めに配分することにより独特の香りも気にならなくなるでしょう。

2‐3.基本的にワインビネガーは「お酢」での代用が可能

ワインビネガーは、赤であっても白であっても、基本的に酸味の強い調味料です。つまりお酢の主張が強いため、「大さじ3」程度のワインビネガーであれば、家にある「お酢」だけで代用することができます。米酢やリンゴ酢などでも構いませんが、おすすめなのは穀物酢です。穀物酢は欧米でワインビネガーとして用いられていることも多く、酢のなかでも最もワインビネガーに風味が似ています。

ワインビネガーを中心としたレシピの場合は、やはりワインの風味がないともの足りないと感じることもあるでしょう。しかし、ワインビネガーが中心となっている料理は、正直なところあまりないです。ワインがない場合は、とりあえずお酢だけで代用することもできるのです。

3.ワインビネガーを使ったレシピの紹介

ワインビネガーを使うと、普段の料理にコクとさっぱり感が出て、いつもの料理がワンランクアップします。難しい料理ばかりではなく、サラダのドレッシングとして簡単に作るレシピもあります。では、さっそくワインビネガーを使う料理を見ていきましょう。

3-1.白ワインビネガーを使ったピクルス

材料 四人分

  • キュウリ 1本
  • にんじん 3分の1本
  • パプリカ 2分の1個
  • ローリエ 1枚
  • ピクルス液 白ワインビネガー80㏄ 水100㏄ 砂糖大さじ3 塩小さじ2

作り方

  1. キュウリ、パプリカは食べやすい大きさにカットする。にんじんは細切り。
  2. ピクルス液を混ぜ合わせ、小鍋で軽く沸騰させる。
  3. 2が冷めたら1と混ぜ合わせ、冷蔵庫で1日以上寝かせたら完成

白ワインビネガーは、マリネやピクルスの液として活用できます。ふつうのお酢でも作ることができますが、白ワインビネガーを使った方が味がまろやかでしょう。野菜の大きさを同じくらいにカットすると、仕上がりがキレイになります。

3-2.赤ワインビネガーを使ったトマトソース

材料

  • トマト缶1個
  • バジルの葉 4~5枚
  • すりおろしにんにく1かけ分
  • 赤ワインビネガー大さじ1
  • オリーブオイル小さじ1
  • 塩少々

作り方

すべての材料をミキサーに入れてよく混ぜ合わせる、完成

ミキサーがない場合はバジルの葉を刻み、泡だて器などでよく混ぜ合わせるだけでも大丈夫です。これだけで自家製トマトソースになり、パスタにかけるも良し、ピザソースにするも良し、ステーキや魚料理のベースとして使うこともできます。使う赤ワインビネガーはたった大さじ1杯ですが、酸味が生きて美味しい本格トマトソースになります。

まとめ

ワインビネガーが家に常備してある家庭は少ないかもしれません。そのため、レシピにワインビネガーが出てくると、それだけで料理を作る気がしなくなることもあるでしょう。

しかし、ワインビネガーは、ワインとお酢があれば簡単に代用ができます。しかも、少量のワインビネガーであれば穀物酢だけで代用することもできるのです。ワインビネガーがあれば、普段の料理を洋食屋さんのレシピのようにワンランクアップすることもできるでしょう。また、ワインビネガーを日常的に使うことは、ポリフェノールとお酢をとることにもなるので、健康サポートにもつながります。今日からぜひ、ワインビネガーを代用品でも良いので用意し、普段の料理に加えてみてください。

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