突然ですがみなさんは「梅醤番茶(うめしょうばんちゃ)」をご存知ですか?これは梅干し、醤油、番茶などを混ぜて簡単につくることのできるドリンクです。
梅雨から夏の間は気温や湿度が厳しく、体調をくずしがちな季節です。病院に行くほどでもないと思ってはいても、疲れやだるさの取れない体と付き合うのはつらいものです。市販のエナジードリンクで元気になる方法もありますが、かえって体の負担になりかねないほどの糖分やカフェインが含まれていることもあります。
そんな時頼りになるのが「梅醤番茶」です。これは身体を心から温め、梅干しやショウガが身体の免疫力アップをサポートしてくれます。
1.夏場はこんな症状がありませんか?
暑い夏なのに部屋やオフィスは冷房が効き、手足が常に冷えてしまうことはないですか。また季節の変わり目に体が慣れておらず、身体がむくんだり肩こりや頭痛がひどかったりする人もいるかもしれません。
発熱や咳が続くわけではないので病院には行きづらい。しかし毎年夏に移行する時期になんとなく身体の不調を感じる人も少なくないでしょう。そんな時は自分でできるセルフケアがおすすめです。梅醤番茶なら、台所にあるものをさっと混ぜ合わせるだけで健康効果の高いエナジードリンクを簡単に自分で作ることができます。
1-1.夏場こそ梅醤番茶がおすすめ
梅醤番茶は日本古来から伝わる伝統的な飲み物です。日常的に飲まれるものではないものの、ちょっと体が疲れたとき、風邪気味のとき、身体を温めたいときなど率先して作られてきました。
現在ではマクロビオティックという日本古来の食事をベースとした健康思想を中心に、梅醤番茶はとても人気があります。家にある材料で簡単にできるので、わざわざ栄養剤などを買う必要もありません。基本的に温かいお茶をベースにした飲み物なので、冬に飲む人も多いです。しかし室内と外での寒暖の差が激しい夏の時期に飲むと、自律神経の不調を改善しエアコンの冷えからも守ってくれます。梅醤番茶は夏の不調にこそ飲んで欲しい栄養ドリンクです。
1-2.梅醤番茶の簡単な作り方
材料
- 梅干し一個
- 醤油 大さじ1
- ショウガのおろし汁
- 番茶
番茶を入れる湯呑を用意し、梅干しを入れて潰します。醤油をいれて混ぜ、ショウガの絞り汁を加え最後に番茶を注ぎ入れます。これで梅醤番茶の完成です。
材料の分量は好みによって変えて構いません。お子様には薄めたり砂糖を加えたりして飲みやすいようにアレンジしても良いでしょう。
1-3.こんな時に飲むのがおすすめ
梅醤番茶は毎日飲むことで健康的効果に期待ができます。ただ毎食後に飲んでしまうと塩分過多になってしまうので、1日に1回程度が良いでしょう。作ったものを朝昼晩と分けて飲むのもおすすめです。特に「風邪っぽい」「疲れている」「体が冷えている」といった時に飲むのがおすすめです。空腹時や食前に飲んだ方が身体を温める効果を実感できます。
2.梅醤番茶のスゴイ効果
では梅醤番茶を飲むことでどのような効果があるのでしょうか?あくまで薬ではないので熱を下げるとか腹痛を治すといった効果はありません。しかし飲むことで「身体がポカポカと温まる」「風邪を引きにくくなる」といった声が多いようです。ただ梅干しといくつかの材料を混ぜただけのお茶なのに、なぜこのような効果を実感することができるのでしょうか。
2-1.材料別に見る梅醤番茶の効果
梅醤番茶の効果は主に次のようなものがあります。
- 風邪予防
- 疲労回復
- 温め効果
- 免疫力アップ
ではどうしてこのような嬉しい効果が出るのか、材料別に見ていきましょう。
2-1-1.梅干しはスーパーフード
古来から多くの治療薬として用いられる梅干しですが、その健康効果は確かなようです。梅干しは食品の中でも珍しい「アルカリ食品」であり、毎日食べることで体を中和し、健康バランスを整えてくれる役割を持っています。
また梅に含まれるビタミンやポリフェノール、抗酸化作用により「美肌効果」「疲労回復効果」「骨粗しょう症予防」などに期待ができ、毎日1粒ずつ積極的に食べたい食品です。このような健康効果の高い梅干しが中心となったお茶なので、これだけでもさまざまな身体への効果に期待ができます。
2-1-2.醤油は日本が誇る発酵食品
醤油は塩分濃度が高く、健康に気を使う人ほど控えめにしているかもしれません。しかし醤油に含まれる成分には身体にとって良い健康効果もあります。
例えば醤油に含まれるアミノ酸には血圧の上昇を抑える作用があり、香り成分には抗酸化作用、活性酸素抑制作用があることが分かっています。また醤油は大豆を発酵させた調味料です。そのため植物性乳酸菌も含まれており、腸内環境を整えることにも期待ができます。
確かに健康に良いからと言ってたくさん取りすぎてしまうのはよくありません。しかし食塩に比べるとその塩分濃度は低く、昔ながらの天然醸造しょうゆを使えば体に摂取できる酵素の量も多くなります。
2-1-3.古来からの薬、ショウガ
ショウガは日本だけでなく中国や韓国といった国でも古来から漢方薬として活用されてきました。
ショウガには「ショウガオール」という体をポカポカと温めてくれる成分と「ジンゲロール」という体の免疫力を高めてくれる成分が豊富に入っています。特にショウガオールには血行を良くし血液の流れを循環させてくれる効果もあり、ダイエット効果や新陳代謝を高める効果もあります。
またショウガは殺菌効果もあり、食中毒の予防や食べ物の腐敗を予防する効果もあります。積極的に食べることでダイエット効果や美容効果、身体の免疫力を高めることにもつながります。梅醤番茶だけでなく、紅茶やコーヒーなど飲み物に日常的に入れることにより、さらなる健康効果が望めるでしょう。
2-1-4.赤ちゃんからお年寄りまで飲める番茶
「番茶」とは人や住む地域によってとらえ方が違います。一般的には規格外や低級品のお茶をいう事が多く、ほうじ茶のことを指すことも多いでしょう。
いずれにせよお茶は日本人が古来から日常的に飲んできた健康茶です。例えばほうじ茶はカフェインの含有量も非常に低いため、赤ちゃんや妊婦さんでも飲むことができます。また日本茶特有の「カテキン」が含まれているため、殺菌作用や抗酸化作用があります。日常的に飲むことで虫歯の予防になったり、インフルエンザの予防効果にも期待できます。
この番茶を梅醤番茶に利用することにより、風邪の予防になったり抗酸化作用による美肌効果にも期待できます。
2-2.エナジードリンクを飲む前に、梅醤番茶を
ドラッグストアに行けば、今や何を選んで良いのか分からないほどのエナジードリンクが売っています。汗をかいたときに飲むスポーツドリンクをはじめ、眠い時でも仕事がはかどるようカフェイン入りのエナジードリンクも人気です。
しかしそうしたドリンクの多くが一時的な身体への効果を発揮し、持続して健康になれるものではありません。むしろそうしたドリンクを飲むことによりカフェインや糖分を取りすぎてしまうデメリットもあります。継続して買うことによりコストが掛かるのもネックです。
その点梅醤番茶なら台所にあるものを用意して簡単に作ることができます。継続して飲むことにより体温をあげたり、美容効果にも期待ができます。自分なりのお好みの分量で作ることができ、梅やショウガの香りを楽しみながらリラックスして飲むことができるでしょう。ちなみに梅醤番茶は味付けを濃くして、ごはんに掛けるお茶漬けにしても美味しいです。
まとめ 手軽に梅醤番茶を飲んでみよう
このようにそれぞれ栄養価の高い材料を組み合わせてできた梅醤番茶、飲むことにより大きな健康効果が期待できるのにも納得できます。
また最近ではショウガもチューブや粉末のものが売っていたり、お茶もTパックといった簡易なものも増えています。ショウガを擦ったりお茶をいれたりするのに手間が掛かるようなら、こうしたものを利用しても良いのです。梅干しとショウガの粉末、醤油の代わりに甘いのが好きならお砂糖を入れても良いでしょう。まずは手軽に梅醤番茶を生活に取り入れ、暑い夏も乗り切れるような体力づくりに努めましょう。
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