夏は暑さのせいでどうしても冷たいものを食べたくなります。そうはいっても素麺や冷やし中華を食べてばかりでは体が冷えますし、体力を回復させるためのたんぱく質も不足してしまいます。
そんなときにおすすめなのが黒酢です。黒酢はそのまま飲んでも健康に良いですが、適度にお肉や卵をたべるため、さっぱりして栄養が詰まった黒酢を料理に使ってみてはいかがでしょうか?今回は、夏バテに効果のある、黒酢について詳しく紹介します。
1.夏バテ防止に黒酢を飲もう
まずは黒酢の基本的な栄養について見てみましょう。黒酢には、必須アミノ酸が豊富に含まれており、高血圧予防効果、血流改善効果、ダイエット効果やアンチエイジング効果にも期待できます。普段から取り入れることにより、身体の基礎体力を上げて、夏バテ防止や風邪予防に役立てることができるでしょう。
また、黒酢は大きく分けて4種類あります。どの黒酢も栄養価が高くおススメですが、まずはこの4種類の違いについて見ていきましょう。
1-1.米黒酢
米黒酢は、基本的に玄米を原料とした黒酢です。日本で作られている黒酢の多くは、この米黒酢であり、酸味が強くて必須アミノ酸が豊富に含まれています。
ちなみに、必須アミノ酸とはBCAAとも呼ばれ、運動時の筋肉におけるエネルギー源です。黒酢をこまめに摂取することにより、持続的な運動能力が続き、高いダイエット効果や脂肪燃焼効果に期待ができます。参照https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/bcaa/about/
1-2.大麦黒酢
大麦黒酢は、名前の通り、大麦を原料とした黒酢です。いろいろな作り方があるものの、もろみづくりから本仕込をおこない、時間をかけて熟成された黒酢が多いです。そのため、米黒酢よりも甘みがあり、まろやかな味になっているのが特徴です。そのまま黒酢を飲用したい場合、この大麦黒酢を試してみると良いでしょう。
1-3.バルサミコ酢
料理で多く使われるバルサミコ酢も、黒酢の一種です。バルサミコ酢はぶどうを原料とした、果実酢の仲間です。ブドウの濃縮果汁をしっかりと樽で熟成させるため、ポリフェノール含量がとても高いことも有名です。
バルサミコ酢の場合、そのまま飲用するより、料理に使われるのが一般的です。特に、イタリア料理を中心としたサラダにそのままかけることもできます。他の黒酢よりも甘みが強いため、デザートに用いることもあるでしょう。
1-4.香酢
香酢は、中国で一般的に使われている黒酢です。日本の黒酢は玄米が主流で作られていますが、中国ではもち米を主原料としています。そのため日本の黒酢よりも味が濃厚で酸味が少なく、独特の香りがあるのも特徴です。
香酢は、中華料理店などへ行くと調味酢としてよく提供されています。小籠包などに付けて食べることも多く、日本人でも馴染みのある味でしょう。アミノ酸が豊富に含まれており、中華に限らず多くの料理で活躍することができます。
2.おすすめ、夏バテに利く黒酢の使い方
黒酢は、種類によってはそのまま飲むことも可能です。ただ、黒酢は独特の香りと酸味が強く、そのまま飲むのは3日も続かない、という人も多いのです。そこでおすすめなのは、黒酢を普段の料理に使うことです。なるべく毎食黒酢を取り入れることにより、夏バテ防止や美容効果にも期待できるでしょう。
2-1.まずは定番、黒酢の酢豚
材料
- 豚肩ロースブロック 400g
- 赤唐辛子 1本
- チンゲン菜 2株
- 松のみ(あれば)大さじ2
- 合わせ調味料 水大さじ4 酒大さじ2 醤油大さじ1と2分の1 砂糖1と2分の1 黒酢大さじ2
- 片栗粉、油 適量
作り方
- 豚肉は小さめの一口大に切り、酒としょうゆをもみ込んでおく
- 赤唐辛子は半分に切り、種を抜く
- 合わせ調味料を混ぜる
- チンゲンサイは4つ割り、小鍋に入れて茹でておく。ザルに上げて水気をきり、器に盛る
- フライパンに油を1~2cmの深さに入れて熱し、松の実があれば入れてさっと揚げておく
- 1の豚肉に片栗粉をしっかりまぶし、4の油を180℃に上げ、豚肉を入れカラリとなるまで5~6分揚げる
- フライパンか中華鍋に油少々と赤唐辛子を入れて火にかけ、合わせ調味料を入れる
- 揚げた豚肉を投入し、混ぜながら煮つめ、水溶き片栗粉を入れてとろみをつける
- 4の器に盛り、松の実を散らして完成
かなり本格的な中華酢豚のレシピです。お好みで黒酢の量をもっと増やしたり、野菜を加えても良いでしょう。
2-2.手羽と卵の黒酢煮
材料
- 鶏手羽先、手羽元 各6~8本
- ごま油 小さじ2
- ゆで卵 4個
- にんにく、しょうが 1かけずつ
- 黒酢 100ml
- みりん、砂糖 各大さじ4
- 醤油 100ml
- 水 200ml
- モヤシ 1袋
- きゅうり 2分の1本
- プチトマト 適量
作り方
- 鶏手羽元は火が通りやすいよう骨の際に切り込みを入れておく
- ニンニク、生姜は皮を剥いて薄切りにしておく
- モヤシはサッとゆで、キュウリを細切りにする
- プチトマトは縦半分に切っておく
- 大きめのフライパンにごま油を入れ、鶏肉を入れて全体に焼き色を付ける
- ニンニク生姜、各調味料を混ぜて加え、5に入れて煮込む
- 煮立ったらゆで卵を加え、色が変わるまで煮込む
- 煮汁が少なくなってきたら完成
- モヤシとキュウリを器に広げ、8をいれて盛り付ける。プチトマトを添える
このレシピは、黒酢を効率的に摂れる料理です。投入する量も100gと多いため、入れる際にはむせないように注意しましょう。黒酢は鶏肉との相性が良いので、いろいろな料理にアレンジして使うことができます。
2-3.黒酢を美味しく飲む方法も
- 黒酢 200ml
- 生姜 スライス 3かけ分ほど
- はちみつ 適量
作り方
- 黒酢を保存ビンに入れ、スライスしたしょうがを入れて3日以上漬け込む
- 飲むときはお湯や水で5倍ほどに薄め、好みではちみつを加える
すぐに飲みたい場合は、しょうがをおろして黒酢に加えます。夏バテ防止には冷水やソーダ水で薄めて飲み、冬の寒い時期にはお湯で薄めて飲みましょう。
3.黒酢が苦手!そんなときはどうする?
黒酢が身体に良いのは分かっているものの、どうしても毎日摂取することはできない、という声も多いです。理由は、やはり独特の香りと酸味、そのままストレートに飲むには抵抗がある人もいるでしょう。そんな場合は、次のような方法を試してみましょう。
3-1.調味料として少しずつ活用する
黒酢は普通のお酢よりも、酸味や香りに特徴があります。しかし、お酢を使う料理に使ってしまえば、それほど気になることはありません。一度にたくさん摂取することは難しいものの、毎日の料理に使えば効率よく黒酢を摂ることが可能です。おすすめなのは次のようなレシピです。
- 中華料理に入れる(酢豚など)
- 焼きそばにかける(ソースと黒酢はマッチする)
- おいなりさん
- 酢の物
酢豚といった中華料理に黒酢が合うのはもちろん、おすすめなのは焼きそばといった麺類に加えることです。ラーメンに入れてもスーラータン麺のような味わいになりますし、焼きそばには黒酢が合います。入れすぎてしまうと酸味が強まってしまうので、まずは小さじ1杯から始めてみましょう。
3-2.まずは少量ずつ、自分に合う黒酢を試していく
黒酢を買ったけれど合わない、という人は、いきなり黒酢を一瓶購入してしまい、失敗することが多いです。口コミが良かった、身体に良さそうだった、夏バテに効果がありそうだったなど、メリットばかりを見て黒酢を購入すると、あとで飲まなくなるケースは多々あります。
普通のお酢も、1瓶買うと、すぐになくなるということは少ないでしょう。黒酢を買う時は、あくまで少量サイズのものをお試しでためし、自分にあうものを時間をかけて選んでいきましょう。黒酢は、基本的に一気に飲むことはできません。長期間かけてちびちび減らしていくものなので、味の好みが合わないものだと飲まなくなってしまいます。
3-3.炭酸やはちみつ、お酒で割って飲む
黒酢の味がどうしても苦手という人は、自分の好きなドリンクにアレンジして試す方法もあります。代表的な飲み方としては、好きなジュースに加えたり、炭酸水で割ったりする方法です。また、はちみつを加えることで、黒酢の酸味をまろやかにすることも可能です。
そして、焼酎といったアルコールで割って飲むのも人気があります。黒酢の割合を1としたら、焼酎や氷を5の割合で注ぎましょう。アルコールなので飲み過ぎには注意が必要ですが、普段のお酒よりもお酢が入っている分、メタボ予防や疲労回復効果にも期待ができます。
まとめ
黒酢が身体に良いことは昔から知られています。夏バテ予防にはもちろん、疲労回復効果や高血圧予防、ダイエット効果にも期待ができます。ただ、どうしても黒酢が苦手という人は、いろいろな料理に加えたり、好みの飲み方にアレンジして加えてみましょう。また、黒酢によってはリンゴ黒酢や梅黒酢など、美味しく飲める商品にもなっています。まずはこうしたものから気軽に挑戦し、黒酢を日常生活に取り入れて、日々の健康をサポートしてみてはいかがでしょうか。
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