美しい日本の春を閉じ込める|塩漬けを作ろう

作り方

ハレの日のさくら湯、あんぱん。

日本にはを使った華やかで繊細な料理があります。いよいよ季節は待ちに待った春、そんな日本の春をぎゅっと閉じ込める塩漬けをつくってみませんか?

1.食に「春」を届ける桜の塩漬け

shutterstock_518204743春の便りを届けるは、見るだけで気持ちをぱっと明るくさせるものですよね。春のの花見は平安時代から貴族の間で定着し、その後庶民にも広まってきたとされています。そんなは古くから観賞だけでなく、食料としても愛用されてきました。

1-1.日本人独特の美意識を感じられる食べ物

日本には四季が外国にはない四季があり、春夏秋冬でそれぞれ旬の時にしか味わう事が出来無い食を楽しむという文化が身についています。

食事一つにとってもただ食べるのではなく「目で見て舌で味わう」という事を古くから習慣づけてきました。また塩漬けにすると香りがさらに引き立ち鮮やかな色味を長期間楽しむ事が出来ます。

日本人の四季を大切にする美意識から、春に塩漬けを使用した料理やお菓子がたくさん作られるようになったと言えますね。

1-2.外国人旅行者にも人気のお土産のひとつ

景色一面を桃色に染め上げるは外国人旅行客から「世界で一番美しい花」とも称賛されるほど人気となり、最近では花見の時期になると外国人旅行客がどっと押し寄せる事が話題にもなっています。

そんなを自国に戻ってからも楽しむ事が出来る塩漬けは、自分用やプレゼント用にも大人気のお土産です。日持ちが欠かせないお土産にも、保存性の高い塩漬けなら安心して購入できますよね。日本の美しさや風情を感じる事が出来るは外国人旅行客に喜ばれるお土産No1と言っても良いでしょう。

1-3.桜スイーツが人気

春を迎えるころになると、ケーキ店やお菓子コーナーも一斉にを使用したお菓子を販売しますよね。ピンク色が揃った売り場は、ついつい心が躍ってしまうものです。

と言えば餅や羊羹などの和菓子を思い浮かべますが、最近では洋菓子でもスイーツが人気になっています。をシロップ漬けにしてドリンクにしたり、ケーキやマカロン、アイスやゼリーなど様々なスイーツが作られています。

スイーツはただ甘いだけでなく時に塩漬けがアクセントとして使われており、甘さと塩味が後味をひくものもあります。目で見て美しいピンク色のスイーツを口に運ぶと、ふわっとの香りが口中に広がり春の訪れを味覚で感じる事が出来ます。

2.桜の花の塩漬けの作り方と保存期間

の花の塩漬けは市販にも販売されていますが、実は自宅でも簡単に作る事が出来ます。材料はの花と塩と梅酢のたった3つのシンプルレシピです。自分が観賞したを摘み取り、味わえるのは手作りならではの醍醐味ですよ。

2-1.桜の花の塩漬けの作り方

の花の塩漬けはピンクの色味が美しい八重で作るのが一般的です。まずはの花の摘み取りからスタートです。

2-1-1.桜の花を摘み取るタイミング

の花は7分咲きのものがベストです。つぼみなら料理に使用してもふわっと花弁が開きませんし、満開のものだと香りがせっかくの飛んでしまうからです。出来るだけ色味が美しい花を選びましょう。花はガクから摘み取り、水で汚れなどを洗い流してペーパータオルで水気を取ります。

2-1-2.塩漬けのポイント

水気を切ったの花にたっぷりと塩をして保存容器に入れます。塩は花の重量の約20~30%が目安です。保存容器の上から重しを乗せて、2日間漬け込みます。漬け込むとの花から水分が上がってきます、水分は軽く切っておきます。

その後保存容器にの花を戻し梅酢を花が隠れる位入れて、さらに1週間ほど置きます。梅酢の他にはリンゴ酢や米酢などでも良いでしょう。

2-1-3.最後は塩を振って完成

漬かったの花を容器から取り出して軽く酢を絞ります。この時絞りすぎるとせっかくのの風味が逃げてしまうのでなるので、優しく絞ります。ペーパータオルをひいたバットなどにの花を1つずつ重ならないように並べていき、陰干しします。

2-2.どれくらい保存できるの?

の花の塩漬けは塩分によって保存性が高まっているので、約1年保存可能です。の季節にまとめて塩漬けを仕込めば次の年まで一年中春のの香りと味を楽しむ事が出来るのです。

保存の際のポイントは2つあります。1点目が保存容器です。ターパーなどプラスチック製品だと匂い移りや密封性が劣るので、パッキン付きのガラス密閉ビンや、ふたがしっかり閉まるガラス瓶がおすすめです。保存容器はの花の塩漬けを入れる前に、事前に煮沸消毒をしておくと良いでしょう。

また保存場所は冷蔵庫や冷凍庫でなく日が直接当たらない涼しい場所にすると、の色味や香りが飛ばずに長期に渡り美味しさを保つ事が出来ますよ。

3.食卓に豊かな彩を!桜の花の塩漬けの食べ方

shutterstock_381139906の花の塩漬けはお湯を指して湯にして飲むのがメジャーなレシピですが、その他にも普段の食卓を彩るメニューがたくさんあります。

3-1.桜の花の塩漬けお結び

炊き立てのご飯を塩で結んで塩漬けを乗せるだけで、一気に春を感じる鮮やかなお結びになります。お弁当メニューにも良いですしお祝メニューの一本にも早変わりです。の香りをダイレクトに味わう事が出来ますよ。

3-2.桜の花の塩漬け鯛めし

おめでたい日の食事の定番でもある鯛めしに、の花の塩漬けをプラスするとほんのりの香りが漂う季節感あふれるメニューになります。鯛めしを炊いて蒸らす時にの花の塩漬けを乗せましょう。桃の節句や春のお祝いに作ると喜ばれますね。

3-3.春満開パスタ

ご飯と相性が良い塩漬けはパスタにしても相性抜群です。春に美味しい菜の花とプラスして、より春を感じるパスタにしましょう。作り方は菜の花とニンニク、オリーブオイルをフライパンで火にかけて軽く炒め、ゆでたパスタを絡めて塩コショウで整えます。の花の塩漬けの分を考えて塩気は薄めにしておきます。

最後に火を止めての花の塩漬けを加えたら完成です。の花の塩漬けの香りを飛ばさないように、火を加えないことがポイントです。

3-4.若竹汁

春に美味しいタケノコを使用した若竹汁にの花の塩漬けを加えると、さらに香り良い汁物の完成です。タケノコの穂先などの柔らかい部分とわかめをカツオのだし汁に加え、塩とごく少量のしょうゆで味を薄めに整えます。椀に汁を盛って仕上げにの花の塩漬けを浮かべたら完成です。春に旬を向かえる食材とのコラボレーションですね。

まとめ

の花の塩漬けは古くから日本人が大切にしてきた四季を表す食材として、今や日本のみならず海外でも愛されています。そんなの花の塩漬けは自宅でも簡単に作る事が出来きるため、一度作れば一年中春を味わう事が出来きます。ぜひ皆さんもの花の塩漬けで春を感じてみませんか?

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