いざ美味しそうなフルーツを買ってきても、食べてみたら思いのほか酸っぱかったということはありませんか?
そんなときは「フルーツの砂糖漬け」がおすすめです。フルーツの砂糖漬けは、フレッシュフルーツに砂糖をかけておくだけで、お手軽な甘いソースと果肉ができます。漬け込んだフルーツを食べるのはもちろん、できたシロップをかき氷などにかけて食べるのもおすすめです。ここでは、フルーツの砂糖漬けについて詳しく見ていきましょう。
1.フルーツの砂糖漬け、そのメリット
フルーツの砂糖漬けは、果物のシロップ漬けとも言われます。簡単にイメージできるのが缶詰のフルーツでしょう。みかんやパイナップルの缶詰は、甘いシロップに漬けこまれていてとても美味しいです。家でもそのようなフルーツの砂糖漬けは簡単に作ることができます。まずはそのメリットについて見ていきましょう。
1-1.保存期間が長い
フルーツの砂糖漬けは、生の状態のフルーツよりも長期間にわたり保存することができます。
たとえば、パイナップルをただ切っただけで常温に置いておけば、日持ちするのは1日程度しかありません。切った場所から酸化が進み、色が茶色くなったり、状況によっては虫が寄ったりして食べられなくなってしまいます。
その点砂糖漬けにすれば長期保存が可能です。タッパーに詰めるだけの砂糖漬けもありますが、この場合でも冷蔵庫に入れておけば1週間は持つでしょう。また煮沸消毒したビンに密閉保存すれば、およそ1年間は保存することができます。これは水分に付着している微生物を砂糖が吸収してくれるため、フルーツの腐敗を予防してくれるからです。砂糖漬けをすることにより、一般的には夏にしか食べられないパイナップルを、半年後の冬に食べるということも可能になるでしょう。
1-2.あまり美味しくないフルーツでもパクパク食べられる
フルーツによってはあまり甘みが少ないものもあります。
たとえばグレープフルーツが良い例でしょう。グレープフルーツは甘みと独特の酸味、苦みがあるフルーツです。大人だとその苦みも楽しむことができますが、子供の場合は苦いからといって食べてくれないケースもあります。そんなグレープフルーツをたくさんもらった場合、どうやって食べようか悩むこともあるでしょう。
そんなときこそフルーツの砂糖漬けが便利です。グレープフルーツの皮を剥いて砂糖漬けにすることにより、苦手な人でもパクパク食べることができるでしょう。
1-3.お弁当にも便利
フルーツの砂糖漬けは、お弁当にも活躍することができます。
砂糖漬けされたフルーツは、砂糖でコーティングされているため、傷みにくく水分が出にくいのが特徴です。シロップごとタッパーなどに小分けして持ち運ぶ方法もありますし、お弁当箱の中にラップで包んで入れておく方法もあります。
また、ただカットしただけのフルーツよりも甘みが強いので、外出先のお弁当では美味しさが増してエネルギー補給にもなるでしょう。おすすめはパイナップルやリンゴなど、果肉がしっかりしているもののほうが形も崩れません。
2.フルーツの砂糖漬けを作ろう
フルーツの砂糖漬けはいたってシンプルです。カットした新鮮なフルーツを砂糖につけるだけです。お好みではちみつをプラスしたり、大人向けにお酒をプラスしても良いでしょう。まずはシンプルな砂糖漬けの作り方を紹介します。
2-1.まずはお手軽 パイナップルの砂糖漬け
材料
- パイナップル4分の1
- 砂糖 大さじ2
作り方
- パイナップルは食べやすい大きさにカットする
- タッパーなどの保存容器にパイナップルをいれて砂糖を振りかける
- 30分ほど冷蔵庫で寝かせれば完成
パイナップルの砂糖漬けは、普段固くて食べることのできない芯の部分を使っても良いでしょう。砂糖に漬け込むことで芯の部分もやわらかくなります。食べにくい場合は出たシロップだけを活用しても良いでしょう。パイナップルのシロップは紅茶に入れても美味しいですし、かき氷シロップやそのまま凍らせてシャーベットとして楽しむこともできます。
2-2.本格的な砂糖漬けはビンに保存
フルーツの砂糖漬けレシピ
材料
- レモン 1個
- ミカン 1個
- パイナップル 4分の1個
- 砂糖 100~200g
- はちみつ 適量
- 保存ビン
作り方
- ミカンとレモンは皮を剥き、果肉を取り出しておく
- パイナップルは食べやすい大きさにカットする
- 煮沸消毒したビンに、フルーツ、砂糖、フルーツの順番で詰めていく
- はちみつを入れ、ビンを振って全体を混ぜ合わせる
- 冷蔵庫で2日以上寝かせて完成。一日一回はビンを振るようにする
フルーツはお好みのものを入れても良いですが、レモンを入れることにより色が鮮やかになります。砂糖の量はビンの大きさやお好みで調整しましょう。また、氷砂糖でも作ることができます。はちみつを入れると味がまろやかになるのでおすすめです。ビンにぎっしり詰めた方が空気が入らないので、保存期間は長くなります。
2-3.アルコールを入れて果実酒も
イチゴ酒 レシピ
材料
- いちご 1~1.2kg(4パック)
- ホワイトリカー35度 1.8ℓ
- 氷砂糖 250g
作り方
- イチゴをよく洗い乾燥させます
- 煮沸したビンにイチゴを入れ、氷砂糖、ホワイトリカーを静かに注ぎます
- 蓋をして冷暗所に保存します
- そのまま2カ月ほど放置、なるべく一日に一回はビンを揺らして全体を混ぜ合わせます
- 浮き上がったイチゴを取り除き完成、シロップはイチゴ酒として楽しむことができます
似たような果実酒で梅酒があります。イチゴ酒の場合梅とは違い、ビンに入れっぱなしにしておくと傷みだしてしまうので、2カ月が経過したら取り除きましょう。取り出したイチゴは再び砂糖を加えて鍋で煮詰めることによりジャムができます。
3.フルーツの砂糖漬けでかき氷を食べよう
ふわふわの氷とたっぷりの練乳、キラキラしたフルーツが飾ってあるかき氷は何度でも食べたい夏のデザートです。確かにお店のかき氷は見た目も食感も家とは違うでしょう。しかし値段が非常に高いことも多いです。
かき氷に入っている材料のほとんどは極々シンプルな素材ばかり。ここはぜひ、フルーツの砂糖漬けを作って絶品かき氷を楽しんじゃいましょう。
3-1.フルーツの砂糖漬け かき氷編
材料
- お好みのフルーツ砂糖漬け
- かき氷
- 練乳
作り方
- かき氷を器に用意する
- フルーツ漬けのシロップをかけて、余ったフルーツものせる
- 練乳をかけて完成
練乳はお好みでかけてもかけなくてもどちらでも良いでしょう。ただ、砂糖漬けの甘みが足りない場合は、かき氷にしても若干物足りない場合もあります。その場合は練乳やカルピスをプラスすると良いでしょう。
3-2.フルーツの砂糖漬けでシャーベット
フルーツの砂糖漬けをそのまま凍らせて、シャーベットとして楽しむこともできます。
作り方は「フリーザーバック」に砂糖漬けを入れ、そのまま凍らせるだけです。一日一回は取り出してもむことにより、固まり過ぎず美味しいシャーベットを楽しむことができます。
レモンの砂糖漬けやパイナップルの場合、酸味が強いためシャーベットでは甘みが足りないことがあるでしょう。このような場合は砂糖と牛乳を混ぜ合わせたものを加えたり、カルピスをプラスしたりすることで絶品シャーベットができます。
3-3.フルーツの砂糖漬けは「発酵」に注意
最後に砂糖漬けを作るうえでの注意点を紹介します。
保存ビンに入れて長期間保存する砂糖漬けの場合、まれに「発酵」を起こすことがあります。これは果物についている微生物が化学反応を起こし、シュワシュワと泡が湧きおこる現象です。多くの場合食べても問題はありませんが、果実が熟れすぎたり、炭酸のような刺激を感じたりするでしょう。
発酵してしまう原因として「常温保存」があります。果実酒を作る場合は、あえて発酵を起こすために常温で保存することが多いです。しかし、フルーツの砂糖漬けの場合は発酵させないほうが良いので、作ったらすぐに冷蔵庫に保存しましょう。また、一度ビンを開けると発酵しやすくなるため、一度でも食べたフルーツ漬けは早めに食べきるのが大事です。
まとめ
フルーツの砂糖漬けは、基本的にカットしたフルーツに砂糖を振りかけるだけでできます。簡易的に作ったものはその場ですぐ食べることができますし、ビン詰めにしたものならおよそ1年間は保存することができるでしょう。
また、作ったフルーツ漬けはそのまま食べるのはもちろん、かき氷のシロップとして使うのもおススメです。いつもとは違う高級なかき氷を楽しむことができ、フルーツのビタミンや栄養もしっかり取ることができるでしょう。
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