豆腐と高い栄養価はもちろん、リーズナブルに購入できることから食卓にのぼる機会が多い食品の一つですよね。豆腐はそのまま冷ややっこなどで食べても美味しいのですが、どうしても同じような料理ばかりになってしまいがちです。そんな豆腐はどこの家庭にもある「味噌」で漬けるだけでまるでチーズのような濃厚おつまみに大変身するのです。さらにしっかり味でご飯のお供にもピッタリの豆腐の味噌漬けについてご紹介します。
1.豆腐の味噌漬けってどんなもの?
豆腐はどこのご家庭の冷蔵庫にも必ずと言って入っているメジャーな食品ですよね。そんな豆腐を味噌で漬けて食べるのが豆腐の味噌漬けなのですが、ちょっとどんなものか想像できないという方もいらっしゃるかと思います。豆腐の味噌漬けは実は保存食として古くから愛されている食べ物なのです。
1-1.熊本県では保存食として定着
九州の熊本県の中でも東南部の五木村という山間部では、なんと1200年頃から豆腐の味噌漬けが作られています。この地区は大豆が焼き畑農業によって盛んに作られており、流通網が栄えていない時代で保存食の技術が発達したことが一因となっているようです。山間部では当時たんぱく源となる食材が乏しく、人々の体を豆腐の味噌漬けが守っていたといっても過言でないしょう。今でも地元民から愛されており、お土産としても名物となっています。
1-2.気になる味は?
豆腐の味噌漬けはよくチーズのような味と言われています。味噌もチーズも同じ発酵食品ですし、水抜きした豆腐はしっとりとしており食間としてもチーズを連想されるものになっています。しかし元は豆腐なのでチーズよりも高たんぱく低カロリーなので、ダイエット中の人やヘルシー志向の方にもおすすめできますね。
2.豆腐の味噌漬け 作り方は?
豆腐の味噌漬けは名前の通り、用意する食材は「豆腐」と「味噌」だけ。豆腐を味噌で覆い冷所で2日以上置いたら完成です。火を使用せずできてしまうので、料理が苦手な方でも簡単美味しく作れてしまうのが魅力ですよ。
2-1.基本的なレシピ
豆腐の味噌漬けはまず豆腐を水切りします。豆腐1丁をふきんで包み、なべなどの重しを豆腐の上に乗せて30分~1時間程置きます。水を張ったボールを重しにしても良いでしょう。
豆腐の水切りが出来たらガーゼで豆腐を包み、その周りに味噌をペタペタと塗っていきます。そして冷蔵庫に入れて2日以上置いて完成です。味噌の量は豆腐がしっかりと隠れる量にしましょう。食べる時は味噌を綺麗に拭って食べやすい大きさにスライスしたら完成です。そのまま食べるとお酒のアテにもバッチリです。日本酒はもちろん白ワインにも相性抜群です。クラッカーなどに乗せるとオードブルとしても活躍できそうですね。
あまり長時間付けると豆腐がしょっぱくなってしまうので、出来れば1週間以内に食べきりましょう。
2-2.豆腐や味噌を変えてのアレンジ
豆腐の味噌漬けは、使用する豆腐や味噌の種類を変える事によって簡単にアレンジできます。木綿豆腐で作るとしっかりとした食感の為、よりチーズのような出来上がりになります。一方絹ごし豆腐で作るとクリームチーズのような滑らか食感を楽しむ事が出来ます。絹ごしを使用するときはしっかりと水切りしないと水っぽくなりやすいので気を付けましょう。
また使用する味噌はご自宅でいつも調理に使用するものでも良いのですが、白味噌を使用するとマイルドな塩気であっさりと食べる事が出来ます。他にも赤味噌や米味噌などは、しっかりとした塩気でパンチのある味付けになります。他にも味噌を自分でブレンドして好みの味を追求しても良いですね。
3.漬けすぎた時はどうしたらいいの?
豆腐の味噌漬けは2日以上漬けて食べますが、すぐに食べきれない事があるとどんどん味噌の塩気が豆腐に移ってしょっぱくなってしまいます。そんなしょっぱすぎる豆腐の味噌漬けをそのまま食べるのは難しいですが、アレンジする事でびっくり美味しいレシピに変身させることができます。
もちろん漬けすぎる前の豆腐の味噌漬けを使用しても美味しいレシピなので、アレンジしたい方も必見です。
3-1.主食編
豆腐の味噌漬けはおつまみやおかずでそのまま食べてももちろん良いですが、いつも食べるアレに合わせても美味しく頂けます。
3-1-1.豆腐の味噌漬けパスタ
塩気が利いた豆腐の味噌漬けがあればパスタの具材&調味料としても活用できます。豆腐の味噌漬けをサイコロ状に切ってオリーブオイルをひいたフライパンに入れます。そこへゆで上げたパスタを加えて混ぜ合わせましょう。黒コショウをかけ、この時味見をして塩気が足りない場合は塩を振ります。
仕上げに青ネギの千切りを乗せたら完成です。食材一つで和風パスタの完成です。チーズパスタのような味わいでついパクパク食べ進んでしまいますよ。
3-1-2.豆腐の味噌漬け和風トースト
豆腐とパンを合わせるの?!とちょっとびっくりしてしまいますが、チーズ風味の豆腐の味噌漬けはパンとも相性抜群です。豆腐の味噌漬けを薄くスライスして食パンに乗せ、マヨネーズとシラスを上に振りかけて焼くだけです。
パンだけだと不足しやすいたんぱく質も、豆腐でバッチリ補える栄養満点の朝食メニューです。
3-2.おかず編
豆腐の味噌漬けだけではちょっとボリュームに欠けるかなと心配な方でも、他の食材と組み合わせるだけで食べごたえ抜群の美味しいレシピになります。
3-2-1.豆腐の味噌漬けオムレツ
豆腐の味噌漬けをオムレツの具にしちゃいます。豆腐の味噌漬けを角切りにして、トマトやホウレンソウなどお好みの具と一緒に卵を混ぜ合わせて焼くだけです。チーズオムレツのような風味でお子様も大好きな味になりますよ。
3-2-2.豆腐の味噌漬けサラダ
いつものご家庭のサラダに豆腐の味噌漬けを乗せるだけで豪華なサラダになっちゃいます。豆腐の味噌漬けはスライスや角切りなど好きな大きさにカットします。そしてレタスやキャベツなどお好みの野菜に乗せたら完成です。豆腐の味噌漬けにしっかり味が付いているので、ドレッシングは少なめにかけましょうね。
3-2-3.豚肉の豆腐味噌漬け巻
塩コショウを振った薄切りの豚ロース肉に、人参やインゲンなどの野菜と一緒にスティック状に切った豆腐の味噌漬けを一緒に巻き込みます。その後油をひいたフライパンに野菜と豆腐の味噌漬けを巻き込んだものを置き、火が通るまで焼けば完成です。豆腐の味噌漬けの塩分があるので、仕上げの味付けは不要です。
普段のおかずはもちろん、お弁当のおかずにも使える1品になりますよ。
まとめ
実は古くから愛されている豆腐の味噌漬けは、私たちの身近にある豆腐のレパートリーをさらに広げてくれる美味しいレシピなのですね。豆腐料理がいつも同じとお困りの方は、ぜひ豆腐の味噌漬けをお試しくださいね。
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