防腐・抗菌効果のある「梅」や「シソ」で食中毒予防を!

健康

梅雨の時期になると身体に負担が掛かることも多くなります。常に湿度が高くてジメジメしている季節なので身体は水分を欲しがり、余分な水分が身体にたまってむくみやだるさにつながることもあるでしょう。

そんな時期は身体の免疫も落ちており、何かと病気にかかりやすいときです。特に梅雨時期は高温多湿により食品がダメージを受けやすく、食中毒が頻発する時期でもあります。そんな時頼りになるのが抗酸化作用の強い「梅」や「シソ」の存在です。

今日は食中毒予防にもなる梅やシソの活用方法とともに、食中毒と漬物に関しても詳しく見ていきましょう。

1.夏の食中毒に気をつけよう

食中毒の原因となる細菌は、包丁やまな板、食材や自分の手にも常に存在します。しかし冬の乾燥した時期では細菌の繁殖や活動が鈍いため、あまり食中毒が発生することは少ないです。

しかし梅雨時期になると空気中の湿度が上がり、気温も上昇するため細菌の繁殖や活動は非常に活発になります。細菌がついた状態で料理をすることによりさらに菌の増殖を引き起こし、食中毒を起こしやすくなってしまいます。

1-1.こんなことで起こる夏の食中毒

食中毒の要因になる有名な菌の1つに「O157」があります。少ない菌でも発症し、感染症や食中毒を起こす恐ろしい細菌です。

ただO157は熱に弱いため、加熱することで食中毒を予防することができます。しかしは暑いため料理を加熱することも少なく、生のままの野菜や果物を食べることもあります。冬に比べ菌を加熱して消滅させる機会が少ないため、場のほうが食中毒が発生しやすいのです。

またレジャーで海や山に行く機会も増えます。高温多湿の状態ではお弁当の中身も菌が繁殖したり、汚れた手の状態でおにぎりを持ったりすることもあるため、食中毒は特に注意が必要です。

1-2.「漬物」の食中毒も要注意

漬物は野菜をたくさん食べることができるので非常に身体に良いイメージがあります。しかし例えばぬか漬けを自分で作る時、汚れた手やまな板を使ってぬか漬けを作ると「ビブリオ菌」といった食中毒の原因になる最近がぬか床に入ってしまうこともあります。場はぬか床の発酵も進み漬物を作りやすい時期でもありますが、同時に雑菌も繁殖しやすい時期なので注意しましょう。

またぬか漬けの多くは乳酸菌が発酵しているため雑菌を死滅させてくれることもありますが、「浅漬け」の場合は乳酸菌が含まれていないため、ずさんな作り方だと食中毒を起こしやすくなります。浅漬けはサラダ同様に場は痛みが早いものなので、まな板や包丁の熱湯消毒などを行ってから作るようにしましょう。

2.夏の食中毒対策、「梅」や「シソ」が有効

ではそんな食中毒が発生しやすいに活用できる食材はないのでしょうか?食中毒は発生させないよう細心の注意を払いながら調理をすることが一番大切です。しかし殺菌効果や抗菌効果に期待ができる「梅」や「シソ」を食材に加えることにより、さらなる食中毒対策にも期待が持てます。

2-1.梅の食中毒効果

昔から「梅干し」は食材を保存させる効果があるものとして知られています。おにぎりやお弁当に入れることで場のお弁当の痛みから守ってくれると言われています。

確かに梅干しに含まれる「クエン酸」には殺菌、抗菌効果があり、食中毒を引き起こす菌の増殖を抑制する効果もあります。そのためお弁当に入れるだけでなく、ごはんを炊くときに梅干しを1粒同時に入れて炊くことにより、通常のご飯よりも痛みに強いごはんが炊き上がります。そしてクエン酸にはその酸っぱさゆえ、唾液を促す効果があります。唾液には殺菌作用が多く含まれているため、クエン酸の抗菌作用+唾液効果でさらなる食中毒予防ができるのです。

2-2.シソも効果を発揮

シソは漢字で書くと「紫蘇」であり、これは食中毒を起こした子供がシソを食べたことにより元気になったという逸話から「蘇」という字がつけられています。シソも食中毒を予防する効果があると昔から知られている食材なのです。

シソはその独特な風味や香りも特徴的です。香りの成分は「ペリルアルデヒド」と呼ばれるポリフェノールの一種であり、これには強い抗菌作用や防腐効果が含まれます。市販のお弁当のおかずにシソの葉が添えられていることもありますが、あれは見た目をキレイにするだけでなく抗菌作用を期待して添えられている意味もあります。

ただシソはたった1枚の葉を食べるだけではなかなか食中毒を予防することはできません。多くの葉を調理に使うことで食中毒の原因になる菌の増殖を抑えることができます。そのため梅干しの色付けや薬味などに使い、頻繁に食することで食中毒の予防にも期待ができます。

3.夏場には梅とシソを積極的に取り入れよう

このように梅もシソも抗菌作用や防腐効果に期待ができ、食中毒が発生しやすいには特におすすめできる食材です。しかし梅干しやシソの色によってはあまり抗菌作用がないこともあるので、種類によって食べ分けることがおすすめです。

3-1.食中毒防止なら、梅干しは昔ながらのものを

梅干しには「疲労回復」、「美容効果」、「老廃物を排出する」といったさまざまな健康効果があります。そのため1日1粒食べることが推奨されていますが、そこで問題になるのが「塩分」です。

実は梅干し1粒食べても1日に摂取して良い塩分量にさほど影響することはありません。これは最近作られている梅干しが「減塩」だっり「はちみつ漬け」だったりして、かなり塩分を抑えて作られているからです。

しかし食中毒防止の観点から言うと、こうした減塩の梅干しは効果が低いこともあります。はちみつや防腐剤といったものが入っていない、昔ながらの「塩」と「シソ」だけで作られているややしょっぱい梅干しの方が食中毒の対策としては有効です。

また梅干しに抗菌作用はあるものの、お弁当に入れることで100%食中毒を予防することはできません。そのためのお弁当には保冷剤を使ったり、新鮮な食材を使ったりといった配慮が必要です。

3-2.シソはお酢と組み合わせるのもポイント

梅干しと同じように抗菌作用に期待のできるシソですが、たった1枚の葉だけではあまり食中毒を予防することはできません。そのため梅干しと一緒に色付けのために赤しそをたくさん使ったり、薬味として頻繁に青じそを使ったりする必要があります。

またシソや梅干しと同じような抗菌作用のある食材に「お酢」があります。お酢は酢酸による強い抗菌効果や防腐効果もあり、板前さんがお酢でまな板を抗菌することもあります。このお酢とシソを使うことにより、さらに食材の防腐効果をあげることもできるでしょう。代表的な調理方法として「サバ寿司」や「ちらし寿司」などがあります。シソとお酢はもともと相性が良いですから、お弁当の混ぜご飯などに利用して食中毒を防ぐこともできます。

3-3.梅やシソで食中毒に強い体つくりにもなる

梅干しは食品の中では少ない「アルカリ性」食品です。パンやご飯、肉と言った主食のほとんどは酸性であり、梅干しを毎日食べることで食事バランスが中和され、血液の流れを良くしたり免疫力をアップさせてくれたりします。

またシソはマグネシウムや亜鉛も豊富に含まれており、食べることで骨の構成をサポートしてくれます。βカロテンもたくさん含まれているので、風邪などのウィルスから体を守ってくれます。

つまり梅干しやシソを毎日取り入れることは、食中毒の予防だけでなく身体の免疫力を高めることができます。たまに集団食中毒が起きてしまうことがありますが、症状がひどい人と軽い人に分かれる要因として体の免疫力の差があります。当然免疫力が高い人の方が食中毒の細菌に対しても抵抗力が強く、症状が軽く済むことがあります。体の免疫力をつけることは多くの病気に対しても強くなれるため、日頃から積極的に梅干しとシソを食べるようにしましょう。

まとめ

梅やシソは食中毒対策に有効な食材です。また毎日食べることにより体の免疫力をアップさせる効果もあります。また体がバテやすい場は、積極的に野菜も食べるようにしましょう。例えば水分の多いトマトやキュウリと言った野菜は身体に必要な水分と栄養素を与えつつ、余分な水分を外に排出してくれる効果もあります。

ただ野菜は生のまま食べることも多いです。しっかりと手洗いやまな板の消毒などを行い、食中毒対策を図るのことが大切です。そして食材の腐敗進行を遅らせるため、お弁当には殺菌作用のある梅干しやシソを上手に取り入れるようにしましょう。

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