浅漬けや和え物に重宝する|煮切りの作り方

作り方

多くの和食レシピに使用され大活躍する日本。奥深い味わいを生み出すためには欠かせないものとなっています。しかし煮物など火に加えて調理するものではアルコール分が飛んで気になりませんが、浅漬けや和え物といった加熱しない料理ではアルコールのにおいが残って他の素材の香りや風味を邪魔してしまうことがあります。

そんな悩みを日本に火を加えアルコール分を飛ばした煮切りが解決してくれます。火を加えるというひと手間が増えますが、素材を生かしつつ日本のうまみをプラスできるものとなっています。

1.煮切り酒の作り方

和食をワンランクアップさせてくれる煮切りの作り方をみていきたいと思います。

最初にも述べましたが、煮切りを使用する目的は日本に含まれるアルコールが料理の風味を損なってしまうからです。これは日本のほかにみりんにも同様のことが言えます。料理用語で日本やみりんのアルコール分を飛ばすことを「煮切る」といい、その処理を行った日本煮切りといいます。

1-1.煮切り酒の作り方

煮切りの作り方は簡単で、基本的には鍋に入れて煮るだけです。沸騰させるだけでアルコール分は飛ぶので、その一手間で味に違いが出るので試してみてください。

さらにもう一手間加える煮切りについて紹介します。煮切る作業の時に鍋を傾け、コンロの火を鍋に入れることでアルコール分を飛ばすという方法です。よくテレビでフレンチ料理のシェフなどがワインを鍋やフライパンに入れて大きな炎を出す「フランべ」と言われるものと同じイメージです。炎には十分注意が必要ですので行う際は気をつけて行ってください。

火を入れなくても沸騰させるだけでアルコール分は飛びます。しかし、火を入れることでおやみりんなどの表面が少し焦げることになります。その際により豊かな香りが生まれることになります。

煮物など火を加える料理は調理中にアルコール分が飛んでいくので煮切る必要はありません。和え物など火を使わない料理をつくる際に一度是非お試しください。

1-2.レンジでカンタン!煮切り酒

またわざわざ火にかけるのは面倒だしそんなちょうどいい鍋はないなあということもあると思います。その時は電子レンジをつかって煮切りをつくることもできます。

レンジでも鍋同様に沸騰させてアルコール分を飛ばすので、沸騰しても大丈夫なように少し大きめの耐熱容器を使用してください。大体500~600wで20~30秒もあれば沸騰しますので、沸騰してアルコールを飛ばす時間も入れて50秒もあれば煮切りをつくることができます。

1-3.まとめてつくって冷蔵庫で保存ができる

料理を作り始めた時に煮切りをつくっていないと思いだして作り始めるのは少し手間かもしれません。また、たまにならいいけど忙しい時に毎回手間暇をかけるのはなぁと思う方もいるかもしれません。しかし煮切りは作り置きしておくことができます。作る一手間はありますが休みの日に一度作ってしばらくの間使うことができます。

煮切りのストックは過熱し作った煮切りを冷蔵庫に保管しておくだけです。ただし注意点としてはアルコールを完全に飛ばしているため腐敗が早くなっているということです。従って常温ではなく必ず冷蔵庫で保管し出来るだけ早く使い切る必要があります。

2.煮切り酒を使って浅漬けづくり

煮切りは火を使わない和食の風味を豊かにするのに役立ちます。今回は、煮切りを使った浅漬けの作り方をみていきたいと思います。

2-1.うまみがぎゅっとつまった浅漬けに!

煮切りを使った浅漬けの作り方は簡単です。通常の浅漬けとほとんど変わりません。キュウリの浅漬けをつくる場合、塩もみする際に煮切りを少し振っておくだけで大丈夫です。日本の成分が他の調味料がしみこんでいくのを助けるので、通常より少なめの量でもしっかり味がつきます。

また日本の持つうまみ成分がアルコールを飛ばしたことにより純化されているのに加え、日本の水分がしみこむのでみずみずしくシャキシャキの食感になります。

2-2.酢和えなどの和え物にも!

煮切りは浅漬けだけでなく和え物などにも重宝します。それは日本の持つ成分が酸味や塩味をやわらかくする効果を持っているからです。刺激が強いなと感じた時やお子様向けに出そうと思った時、煮切りを加えると角が取れてやわらかな和え物へと変身します。

煮切っていない日本はアルコール分が残ったままになるので必ず煮切りを使うよう注意してください。

2-3.ドレッシングにも入れてみよう

浅漬けや和え物以外にもドレッシングやマヨネーズに加える使い方もあります。調味料を溶けやすくする性質を日本は持っているので、ドレッシングなどに加えるとしっかり混ざり合い柔らかで丁寧な味に仕上がります。

ドレッシングやマヨネーズには酢などの酸味が入っているので、苦手な方もまろやかに感じることができるかもしれません。

3.アルコールを生かす場合もある

アルコールを飛ばして素材の風味を損なわないのであれば煮切りの方がよくアルコール分の入った料理なんかはいらないのでは?という疑問があるかもしれません。しかし、今回は浅漬けなど加熱しないものを更に美味しく仕上げようということで煮切りを紹介しました。

アルコールがすべての風味を損なうわけではありません。アルコールの主要な役割として肉などの臭みを取ったり柔らかくするという効果があります。煮物などでは一緒に煮ることで臭みをアルコールと一緒に飛ばすなどアルコールの成分を活用した用法も多いのです。

さいごに:素材に合った使い方で和食を楽しもう

和食は非常に奥が深く味わいも豊かです。四季折々の素材に恵まれた数々の料理があります。季節の旬の素材などを楽しむ時にその素材を一番活かすことのできる工夫を楽しめるとよいと思います。

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