滋味たっぷりの山芋!さくさくぱりぱりの酢漬けレシピ

作り方

山芋は昔から栄養が豊富な食材として知られています。代表的な調理法と言えば、すりおろして出し汁と合わせたとろろご飯などが有名でしょう。

しかし、山芋は漬物にするにも合う食材です。ぬめりのある山芋を、ちょっとした工夫でぬめりを抑え、お酢で味を引き締めた山芋の酢漬けレシピは絶品です。今日は山芋を使った漬物レシピを中心に見ていきましょう。

1.知ってる?山芋の旬や豊富な栄養とは

山芋はスーパーなどで年間を通して売られています。ほしいときにいつでも購入できる野菜なので、旬を知らない人も多いかもしれません。ここからは、山芋の基本的な情報を見ていきましょう。

1-1.山芋の旬やおもな産地は

山芋の旬は大きく分けて2つあります。まずは晩秋の11月ごろに行う秋掘りです。山芋の多くは北海道と、青森県を中心とした関東地方で行われています。秋掘りが行われるのは、本格的な積雪を迎える前であり、全体の6割にものぼります。

そして、次の旬は春掘りと呼ばれる3月に行われます。春掘りは雪解け後に行われることが多く、全体の4割をしめます。寒さの厳しい北海道では、3月の時点ではまだ地面が凍っていることが多いです。そのため、春掘りを行っているのは青森を産地とする山芋が多いでしょう。

1-2.山芋と長いもの違いとは

よく見かける違いとして「山芋」と「長いも」があります。基本的に、両方とも「ヤマノイモ科」に属する芋類であり、ねばねばした触感が特徴です。ただ、山芋の方が粘り気が強いのに対し、長いもは水分が多いため、粘り気もサラッとしているのが特徴です。

ただ、両方ともすりおろして生で食べられるという特徴があり、栄養価もそれほど違いはありません。消化酵素であるジアスターゼやアミラーゼが豊富に含まれており、食べても胃がもたれることはありません。それどころか、食べることで消化の働きを助けてくれます。また、「ディオスコリン」というタンパク質成分は、インフルエンザを予防してくれる栄養素として注目が集まっています。どちらにも豊富な栄養素が含まれているので、積極的に食べたいイモ類でしょう。

1-3.カットすると変色する!その対策方法とは

山芋は、カットすると、その部分が徐々に茶色く変色してしまいます。これは、山芋に含まれる「ポリフェノールオキシダーゼ」という酵素が酸化することにより起きてしまう現象です。

リンゴと一緒で、とくに酸化して茶色くなっても食べられないことはありません。ただ、見た目的に傷んでいるようにも見えるので、カットしたらすぐに酢水につけるのがおすすめです。お酢に含まれる酢酸分子は、長いもの酸化を食い止め、変色を予防してくれます。酢水は、水1リットルに対してお酢は大さじ2杯程度です。

ちなみに、酢水に浸しても、カットした長芋は傷みやすく変色してしまうことが多いです。冷蔵庫でも3日程度経つと、徐々に茶色に傷みだすことがあるでしょう。生で食べる場合は、なるべくカットしたその日に食べてしまうのがおすすめです。

2.山芋の酢漬けを作ろう

お酢は山芋の変色を予防してくれますが、同時に酢漬けとして調理で使うことも可能です。また、山芋は微妙にアクがあるので、お酢を使うことでアク抜きにもなり、さらに美味しく食べることができるでしょう。ここからは、山芋の酢漬けレシピをいくつか紹介します。

2-1.基本の山芋酢漬けレシピ

材料

  • 山芋 2~300g
  • お酢 100㏄
  • 砂糖、酒、各大さじ2
  • 塩 小さじ2分の1
  • 鷹の爪 少々
  • だし昆布5㎝ほど

作り方

  1. 山芋は食べやすい大きさに短冊切りにする
  2. 砂糖、酒、塩、鷹の爪を混ぜ合わる
  3. タッパーに1と2を入れて、だし昆布を加える
  4. 冷蔵庫で一晩ほど寝かせて完成

山芋の甘酢漬けは、お土産などでもよく売られています。しかし、市販のものは砂糖の量が多く、ちょっと甘すぎてしまうこともあるようです。手作りなら砂糖の量も抑えられ、昆布でまろやかさを出すことができるでしょう。お好みで鷹の爪の量を調整すれば、自分好みのピリ辛味に仕上げることもできます。

2-2.山芋と梅の酢漬け

基本的な山芋の酢漬けも美味しいですが、そこに梅干しを加えてさらに彩を良くしても良いでしょう。梅の酸味が加わり、さらにさっぱりした山芋を楽しむことができます。

材料

  • 山芋 200g
  • お酢 適量
  • 梅干し 1個
  • 合わせ調味料 昆布茶少々、めんつゆ小さじ2分の1、ごま油少々
  • 刻み海苔、青ネギ 少々

作り方

  1. 山芋は食べやすい大きさの短冊にカットし、酢水に入れて変色を予防する
  2. 梅干しをペースト状に伸ばす
  3. 合わせ調味料を混ぜ、1と2に混ぜ合わせる
  4. お皿に盛りつけて完成

アルカリ性の梅を加えることで、さらに酸化を防ぎ、さっぱりとした漬物になります。仕上げに青のりや刻みネギを加えると、さらに見た目が鮮やかになるでしょう。

2-3.山芋のわさび酢

山芋の漬物といえば、わさび漬けが有名です。わさび漬けもお酢を加えることにより、辛味がマイルドになって、お子さんでも食べやすい味わいになるでしょう。
材料
  • 山芋 200gほど
  • 合わせ調味料 お酢、みりん、水 各大さじ1 塩小さじ1、チューブわさび1㎝ほど

作り方

  1. 山芋は食べやすい大きさに短冊切りする
  2. 合わせ調味料を混ぜ合わせる
  3. 2と1を混ぜ合わせる
  4. 冷蔵庫で1時間以上寝かせたら完成

チューブわさびでも良いですが、本物のわさびを使ったほうが風味は豊かになります。また、辛さは自分で調節できるので、お好みのわさびの量を入れてみてください。

2-4.山芋とトマトのわさび和え

最後に、夏に食べてほしいさっぱりとした山芋の漬物を紹介します。ミニトマトと合わせることにより酸味が増し、お酢とわさびのアクセントが効いた一品になっています。

材料

  • 山芋 200gほど
  • プチトマト 8個
  • 焼きのり 1/2枚
  • わさび酢【練りわさび 小さじ1/3 お大さじ2 しょうゆ大さじ1】
  • 好みで練りわさび

作り方

  1. 山芋は食べやすい大きさに短冊切りする、酢水に浸けて変色を防ぐ
  2. プチトマトのヘタを取り、4等分にカットする
  3. 焼きのりは手で細かくちぎり、わさび酢の材料を混ぜ合わせておく
  4. 1,2,3をすべて軽く混ぜ合わせ、お皿に移して完成

山いものサクサクした歯ごたえと共に、ピリッとしたわさび酢がアクセントになっています。トマトが彩を良くし、独特の酸味がさらに山芋の美味しさを引き立ててくれる一品です。

3.山芋は市販のお酢とも相性抜群 

山芋は、酢水に浸けることにより、変色が予防されて味も引き締まります。また、お酢を加えることにより、さっぱりとした漬物として楽しむことができるでしょう。ここからは、もずく酢やポン酢といった、市販品のお酢と合わせる調理方法を紹介します。

3-1.もずくと山芋を合わせて食べよう

市販品のもずくは、もともとお酢で調理されており、そのまま食べても美味しいうえに栄養が豊富です。短冊切りにした山芋を、もずくに投入してあえるだけで、簡単な一品ができるでしょう。もずくは海の栄養としてビタミンやミネラルが豊富であり、そこに山の幸である山芋を加えることにより、さらに栄養価の高い一品になります。両方ともネバネバした食材であり、食べることによって免疫力アップに期待ができます。

3-2.山芋とポン酢

究極に簡単な山芋料理として、短冊切りした山芋をポン酢とあえるだけという料理があります。カットした山芋は、酢水にさらした方が変色が防げますが、すぐに食べるのなら、ポン酢とあえて完了でも良いでしょう。お好みでかつおぶしを散らせば、もっと美味しく食べることができます。
山芋のポン酢あえは、山芋のシャキシャキ感と、ポン酢特有の甘酸っぱさが合って、ちいさな子供にも食べやすい一品です。新鮮な山芋ほどみずみずしいため、買ったらすぐに調理するのがおすすめです。

3-3.リンゴ酢を使い、山芋のピクルスも

最後に、少し甘めのリンゴ酢を使ったレシピを紹介します。生で食べることのできる山芋は、甘いお酢につけることでピクルスとしても楽しめるでしょう。
作り方は、小鍋にリンゴ酢100ml、水100ml、砂糖30g、塩小さじ1、ローリエ1枚を入れて火にかけます。煮立ったら火をとめて冷まし、カットした山芋に注いで瓶などに保管しましょう。そのまま冷蔵庫で保管し、二日ほどすると味のしみ込んだ美味しい山芋のピクルスになります。

まとめ

山芋は昔から健康長寿には欠かせない食材として親しまれてきました。山芋は、胃腸の働きを助け、免疫力アップにも貢献してくれます。お酢と合わせることにより、動脈硬化予防や血液をサラサラにするといった、さらなる健康効果にも期待ができるでしょう。
また、どのレシピも「短冊切りした山芋」と「お酢ベースの調味料」を合わせるだけで完成するのが特徴です。手間も掛からず、時短料理でもある山芋の酢漬け、美味しい山芋が手に入った際には、ぜひお試しください。

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